PPC:発症頻度は術式や定義によって異なり、2-70%。定義にばらつきがあり、発生率の比較を困難にしている。主には無気肺、気管支炎、肺炎、呼吸不全(術後≧48 h の人工呼吸、計画外の再挿管)、低酸素血症、基礎疾患(COPD や喘息)の増悪。明確なアウトカム定義を行った研究のシステマティックレビューでは、全種類の手術でPPC 発生率は6.8%1)。胸部術後に発症すると、全生存期間・無病生存期間が短縮
① 局所麻酔薬の基本的な考え方は薄く、多く!(例:片側0.2%アナペイン30mlぐらい)
② いわゆる 『TAPB』 とは、後方アプローチを指す ⇒ なるべく後方(背中側)に薬液を注入する
③ 注入する層は、もし迷ったら深い方に! 効果は、深い(腹横筋内)>>浅い(内腹斜筋内)
④ Th6-9 領域の鎮痛が必要な場合、肋骨弓下TAPB や腹直筋鞘(RS)ブロックを適宜追加する
硬膜外麻酔による麻酔分娩時に起こる合併症のなかで、それが直接の原因となって妊婦が死亡するのは、主に局所麻酔薬の異所誤注入である(以下の2つ)! ⇒ 基本的には蘇生治療がメインとなるので、発生した場合は麻酔科医が活躍できる可能性が高い ① 血管内誤注入 (⇒ 局所麻酔薬中毒) ② くも膜下誤注入 (⇒ 高位麻酔 ⇒ 全脊麻)
治療の重要ポイントは以下の5つ ① 初期治療としてルート確保、酸素投与、適切な換気(アシドーシスを避ける)、痙攣の治療など ② 意識レベルが落ちて、呼吸が怪しければ迷わず挿管・人工呼吸! ③ 局麻中毒が疑われる場合、躊躇せずにイントラリポス®静注を!(ICUに常備してある) ④ 心臓が止まったら心マ、ボスミン!(ただし、少々注意が・・・後述) ⑤ 妊婦では常に子宮左方転位を忘れずに!最悪、死戦期帝王切開も考慮すべし