概要
健康に影響を及ぼす危険因子が特定の地域に偏って存在することで、特定地域でのみ健康被害が観察されることがあります。また、居住地からの医療機関への距離が、医療資源へのアクセスを妨げたり、不安を感じる原因となることが指摘されています。
本研究では,居住地の位置情報と健康指標(疾患発症、発達、メンタルヘルス、身体活動量など)との関連を明らかにし、居住地の環境が子どもおよびその家族の健康に与える影響を検討します。居住地の位置情報は、土地利用、海岸からの距離、植生、徒歩による生活の利便性(ウォーカビリティ)といった様々な指標に変換して解析を行います。
また、エコチル調査参加家族の居住地と調査機関との距離がエコチル調査への参加状況(調査の継続、質問票の回収、各種対面検査の受検、追加調査の参加)と関連するかを解析し、地理的要因が研究のバイアスとなりうるかなどの検討も行う予定です。
エコチル調査では、郵送による質問票調査を実施しているため、事務処理上の資料として参加者の住所情報を経時的に取得しています。住所情報は個人情報にあたるため、本研究では、居住地情報は郵便番号が示す街区の代表地点に置き換え、個人が特定されない情報に変換して取り扱いを行います。

調査の進捗状況
この調査は富山ユニットセンターの参加者からすでに収集済みのデータを用いて分析を行います。本調査に加わりたくないというお申し出や質問があれば下記の問い合わせ先に連絡ください。
問い合わせ先
富山大学 エコチル調査富山ユニットセンター
土田 暁子
Tel. 076-415-8842 FAX. 076-415-8843
E-mail:ecojimu★med.u-toyama.ac.jp
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