血中ナイアシン濃度と母子の健康に関する調査

概要

 水溶性ビタミンであるナイアシン(ビタミンB3)は、体内で補酵素ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)に合成され、重要な生理機能を果たします。近年、NADが老化や様々な疾患と関連することが注目されています。その他にもNAD欠乏と先天性異常の誘発との関連も指摘されています。そのため、妊娠中の女性や産まれてくる子どものナイアシン栄養状態が女性自身の健康や出生児の発育にも影響を及ぼす可能性が考えられますが、現時点では明らかなデータがありません。

 本研究では、「血中脂肪酸組成と母子の健康に関する調査」に同意し、提供いただいた母体血と臍帯血の血清を用いることで、母体のナイアシン栄養状態と妊娠期女性の健康状態や出生児の発育や疾患罹患との関連を検討します。母体のナイアシン栄養状態と子どもの発育などとの相関が明らかになれば、将来的な予防介入のための重要な知見となります。

問い合わせ先

富山大学 エコチル調査富山ユニットセンター
土田 暁子
Tel. 076-415-8842 FAX. 076-415-8843
E-mail:ecojimu★med.u-toyama.ac.jp
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