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ラジオ波

 ラジオ波焼灼療法(RFA; radiofrequency abration)は、経皮的(症例によっては腹腔鏡下、開腹下)に電極を病巣に挿入し、電極周囲を460KHzのラジオ波により誘電加熱し、癌を壊死に陥らせる方法です。
 1回の焼灼で約3cmの範囲の壊死効果が期待でき、アルコール注入療法(PEIT)やマイクロウェーブ焼灼療法(PMCT)に比べ、はるかに容易にsafety marginを確保して病変を治療できることから、現在では肝癌局所治療の中心となっています。
 2004年4月から保険収載され全国で広く使用されるようになりましたが、当科では保険収載前の2000年よりRFAを導入しており、原発性肝癌(HCC)、転移性肝癌に対し積極的にRFAを施行しております。年間60~100例の症例にRFAを実施しており、県内トップクラスの実績があります。病変の検出・同定の際には造影エコー法やCT/MRI画像をもとにしたV-naviシステムを使用、さらにはCT/MRI画像をデータ解析した仮想超音波像を作成し、より確実な病変の検出を図っております。
 治療に際しては、通常のエコーで描出不良な病変や消化管など他臓器に接した病変に対しては人工胸水・人工腹水を作成した上で、より安全で確実なRFAを施行しております。さらに、血管近傍の病変などに対しては肝動脈カテーテルを用いた肝動脈化学塞栓療法を併用し、治療効果の向上を図っています。

1. 肝不全に対する人工肝補助療法について

CHDF

肝不全とは肝細胞の代謝機能が進行性に悪化して起こる症候群です。意識障害(肝性脳症)は肝不全の中核をなす症状であり、生命を脅かす重篤な状態であるといえます。 肝不全に対する治療法としては肝性脳症や肝不全に対する治療とともに、全身管理と合併症対策を含めた集学的治療が早期より行われます。人工肝補助療法は肝不全における病因物質の除去と有用物質の補充を目的に行い、 血漿交換(PE:plasma exchange)、持続血液濾過透析(CHDF:continuous hemodiafiltration)などの手段がありますが、当科では2000年よりPEによる高Na血症、アルカローシスなどの合併症予防のためPEとCHDFを併用で用いて治療を行っています。 人工肝補助療法の適応としては明確な基準は決められていませんが、劇症肝炎(≒急性肝不全)では急性型・度、亜急性型・度、慢性肝不全末期型では生体肝移植の希望がある場合橋渡し(Bridge)として行うことにしています。当 科では2000年7月より14例(急性8例、慢性6例)に対して人工肝補助療法を施行しました。生体肝移植手術へのBridge therapyとして人工肝補助療法が有効であった劇症肝炎亜急性型の症例を提示します。 当院転院後、肝性昏睡が進行したためPEとCHDFの併用療法を行い、同時に生体肝移植の準備を進めました。第四病日朝に肝性昏睡がさらに進行しましたが、同日当院第二外科にて生体肝移植手術を行うことができました。

2.当院における肝移植
平成13年6月21日本学倫理委員会において『末期肝不全患者に対する生体部分肝移植の実施』が承認されました。翌平成14年5月に第一回目の肝移植適応評価委員会が開催されました。 当院の肝移植適応評価委員会は内科肝臓専門医(院外、院内)、外科肝臓専門医(院外)、移植コーディネーター、精神科医、手術部、輸血細胞治療部、検査部、集中治療室で構成されています。 これまで(平成17年1月現在)7回行われており肝移植手術の適応について詳細な検討が行われました。症例は全て第三内科またはその関連病院から紹介されています。 また、当科では肝移植を受けた症例が7例(他大学で手術5例、当院で手術2例)あり、6例は当科または外科外来に通院中です。このように当科は当院における肝移植についても深いかかわりをもち、 第二外科、病院の各部門と一体となり協力体制を固めてきました。

慢性肝炎は、肝臓の細胞が持続的な炎症によって壊れる病気です。我が国の慢性肝炎の約70%がC型肝炎ウイルス、約20%がB型肝炎ウイルスによるものです。この肝炎ウイルスを排除できれば肝炎は治まるのですが、 B型肝炎とC型肝炎ではいくつかの点で異なった点があり、治療方法も同じではありません。つまり、B型肝炎ウイルスはDNAウイルスで人の肝細胞の中に一部が組み込まれ、治療によってもウイルスが体内から完全には排除されません。 一方、C型肝炎ウイルスはRNAウイルスで、インターフェロンなどの治療で完全にウイルスを体から排除することが可能です。

1)B型慢性肝炎
完全にウイルスを排除することは困難ですが、ウイルス量を減らすことによって肝炎は沈静化して、病気の進行が抑制されます。したがって、治療の目標はウイルス量をできるだけ減少させた状態にもっていき、 それを維持させることです。以前はインターフェロンだけだった治療の主役はラミブジン(商品名:ゼフィックス)という抗ウイルス剤に変わってきました。治療の対象は、ウイルス量が多く、 肝炎(GPTで100以上)の人ですが、ウイルス量が極端に多く、またHBe抗原陽性の人には、インターフェロン、あるいはラミブジンの単独療法では十分な効果は期待できません。 そこで当科では、このような難治性B型肝炎に対し独自の併用療法を行い、良好な成績を得ています。また、ラミブジンが効かなくなった(耐性)ウイルスに対して、 効果のあるアデフォビル(商品名:ヘプセラ)が平成16年12月から保険適応となり、安全に抗ウイルス剤を使用することが可能となってきています。 これ以外にも効果のある抗ウイルス剤が次々に開発されていて、今後は、このような飲み薬の長期併用投与が標準的治療になることが予想されます。

2)C型慢性肝炎
インターフェロンなどによって体内から完全にC型肝炎ウイルスを排除できる可能性があります。ただし、ウイルスの型(セロタイプ)や血液中のウイルス量によって、インターフェロンの効果が大きく異なりますので、 まず、治療の前にそれらを調べることが必要です。一般に、セロタイプ2型はウイルス量にかかわらずインターフェロンが効きますが、セロタイプ1型はウイルス量が多い(100KIU/ml以上)と、 インターフェロン単独では数%の人しかウイルス排除が得られません。最近は、インターフェロンと抗ウイルス剤のリバビリン(商品名:レベトール)を併用することによって、治療成績が向上しています。 さらに平成16年12月に保険適応となった作用時間の長いペグインターフェロンとリバビリンの1年間の併用療法では、セロタイプ1型でウイルス量が多い人でも50%近くの人でウイルス排除が可能となってきました。 大学病院では、インターフェロンの副作用軽減や、併用治療の成績を上げるための独自の試みも行ってゆく予定です。

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