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教育・研究と社会活動

学部教育

人間の生命の継承に果たす母性について、生物学的、社会学的、心理学的視座から外観し、女性のライフサイクルと健康問題、女性のライフサイクルと母性の関係、母性を取り巻く家族、社会の存在、人間形成・人格形成に影響を及ぼす母性の役割等、学習者自ら、自己の母性観、父性観、育児観を成熟させ、専門的援助技術法を習得し、援助を必要とする人々に最も適切な援助が自ら展開できるための基本的方法について学習できることを目標としている。

大学院教育

母性看護学の専門領域は人間発達学を基礎とし、医学と共同して人間の生命創造に関与し、新しい家族の誕生期にある人々の健康生活に必要な知識・技術を提供する看護サービステクノロジーを追求する分野である。対象を理解するには、人間の生殖メカニズムやその機能、そして性や生殖に関わる健康上の課題を明確にする必要がある。昨今の変化する社会状況は、新しい家族にも影響を及ぼし、生活環境や生活スタイルも変え、一方、グローバル化は人々に多様な価値観を生み出し、WHOのリプロダクティブヘルス・ライツの提唱は、人間の生殖域や世界的人口問題を取り上げ個の尊重を重視し、個の自己決定に委ねる転換策を打ち出し、一方出生前診断や生殖医学の進展は母性看護機能の拡大を迫り、母性看護学の役割は、母性機能の追求、母性の発達に関わる支援促進のための質の向上はもとより、ヒューマンケアリングの視座からの生命倫理や母子保健の施策・環境問題にまで及び、広範囲にまたがる社会構造全体へと拡大し、対象のQOLも視野に入れた母性看護学の構築が求められている。
他方、20世紀後半は、家族のあり方が大きく変貌し、わが国の急速な少子・高齢化社会問題は、一部この結果と関連しているとも考えられる。われわれはこの変化する家族を欧米やアジアの状況をも視野に入れながら、固定観念にとらわれない家族の捕らえ方を今後していく態度が求められている。

講座業績

・2013年1月~12月