富山大学 - 医学部 - 脳神経外科学 - その他
平成13年度同門会誌

巻頭言

遠藤俊郎

平成13年度同門会誌をお届けいたします。前号は教室歴史のひとつの通過点といえる20周年記念号でした。今年度は特に大きな出来事はありませんでしたが、春には6名の新人も加わり、また論文業績や大学病院での手術件数は過去最高となり、同門各位の力により刻まれる歴史の重みを感じます。

今、世界はPC万能の情報共有の時代となり、日本も押し寄せるグローバル化の荒波には抗しきれず、新しい変革の時代をむかえています。大学、医療の世界も例外ではなく、国立大学の再編統合と独法化、教育カリキュラム・卒後研修体制の変革、医療法の改正や保険点数見直し、日々の診療業務や危機管理に関するマニュアル化など、課題は山積しております。高久先生は学長に再選され、14年4月よりこれらの問題解決のための激務にご苦労されているのは皆さまご承知の通りであります。

また臨床・研究の現場においても、注目される課題はゲノム解析、移植再生であり、その将来は人類の生命倫理の枠を越えた神の世界との思いもよぎり、空恐ろしさすら覚えます。100年先、否10年先ですら地球人類はどうなるのか、社会はどうなるのか、その答えは将来の歴史にゆだねるしかないようです。ただアナログ型人間を自認する私としては、昨今のデジタル時代の感性には基本的に馴染むことができず、時に焦燥感や絶望感を覚える時のあることが辛いところです。人間としての個人や個性など、デジタル化して欲しくない部分をいかに評価するのか、今後のシステム構築、運用に残して欲しいと願う次第です。

不透明な時代、我々を取り巻く環境は一段と厳しさを増しているにも関わらず、現在の恵まれた生活の中にあっては、将来への不安や危機感はややもすると希薄であります。人間として、医師として、自身に問われる責任、目標を忘れぬことが重要と思っています。味気ない内容になりましたが、皆さんの幸せと充実感のある人生を願いつつ、21世紀初年度の同門会誌巻頭言と致します。

本号は山本君および新医局長の栗本君がまとめてくれたものであります。


富山大学 > 医学部 > 脳神経外科学 > 先進医療 | スタッフ紹介 | 関連施設 | その他