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第14回脳神経外科手術と機器学会 抄録


第2日目 4月9日(土)A会場: 富山全日空ホテル 3階 鳳

シンポジウム 3: 血管内治療における塞栓材料の正しい使い方 10:10〜11:20

座長: 長尾 省吾、宮地 茂

2A3-3

人工ハイドロキシアパタイト(HAP)粒子を用いた腫瘍塞栓術
Hydroxyapatite ceramics as a particulate embolic material: clinical evaluation in meningiomas

久保道也 KUBO Michiya
桑山直也、山本博道、栄楽直人、林 央周、平島 豊、遠藤俊郎

富山医科薬科大学 脳神経外科

我々は、高い生体適合性が証明され、現在様々な臨床分野で用いられている人工ハイドロキシアパタイト(HAP)粒子に着眼し、基礎実験および動物実験によりその塞栓物質としての有用性・安全性を証明した。さらに髄膜腫に対してHAP粒子(800度焼成、径100-250μm)を用いた塞栓術を行い、そのマイクロカテーテル内での操作性が良好で、摘出標本の病理組織においても、腫瘍血管末梢まで到達し、軽度の炎症反応のみを認めることから、臨床例に対しても極めて有用かつ安全であることを報告してきた(AJNR, 2003)。
腫瘍塞栓術の実際の手技においては、マイクロカテーテル閉塞や腫瘍栄養血管における近位閉塞などが起こりにくいことが重要である。このためには、粒子が球状に近い、非凝集性である、視認性に優れている、浮遊液中の沈降速度が極めて遅く膨化が起こらない、などの性質が塞栓物質に求められる。HAP粒子を用いて術前塞栓を行った髄膜腫17症例は、いずれも塞栓術中のHAPによるカテーテル閉塞はなく、栄養血管が残存した状態で画像上腫瘍濃染は消失した。また、塞栓術中の合併症はなく、術後も症候上および血液検査上、明らかな炎症所見は認めなかった。腫瘍摘出術中も出血は少なく、腫瘍軟化が始まっていたものもあり、いずれも摘出操作は容易であった。


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