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第14回脳神経外科手術と機器学会 抄録


第2日目 4月9日(土)B会場: 富山全日空ホテル 3階 飛鳥

一般演題 12: 穿通枝・静脈温存に関する基本手技 14:40〜15:30 発表5分、討論2分

座長: 塩川芳昭

2B5-6

島弁蓋部神経膠腫摘出術における血管温存
Preservation of vascular structures during surgical removal of insulooperculum gliomas

隈部俊宏 KUMABE Toshihiro
冨永悌二

東北大学大学院 神経外科学分野

島弁蓋部神経膠腫に対しては、表層に存在する皮質動脈、シルビウス静脈を中心とした静脈構造、中間層の中大脳動脈島部、及びこの分枝で放線冠を栄養するlong insular artery、を温存し血管の間をかいくぐって摘出操作を進め、最深部の外側線条体動脈を温存する必要がある。中大脳動脈島部から分枝する腫瘍への栄養血管であるshort insular arteryは一本ずつ丁寧に凝固切断し、本幹を遊離させていく操作を繰り返していく。Long insular arteryを同定するのは難しく、島上限から上行する分枝で特に島中心溝周囲に存在するものに対しては可能な限り温存する努力を払わなければならない。外側線条体動脈は、術前の3D-CT angiographyやMRIによりその走行を確認しておく必要がある。摘出操作時には、navigatorによりその走行を確認するが、brain shiftの問題は解決されていない。術中MRIによる情報の再構築が望まれる。外側線条体動脈への障害を来さずに可及的摘出操作が可能なのは、腫瘍が血流に乏しくゼラチン状で柔らかく、周囲の正常脳との境界が肉眼的に決定しやすいもので、外側線条体動脈の走行方向に沿ってマイクロスパーテルで刮げ落とすような操作によって摘出可能なものであった。今後の課題として、細い血管を温存しつつより硬く血流に富む腫瘍を摘出することが可能な手術器具の開発があげられる。


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