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第18回日本老年脳神経外科学会 抄録


第1日目 4月7日(木)富山国際会議場

一般演題 6: 高齢者頭部外傷・教育講演 16:30〜17:25 発表5分、討論2分、教育講演20分

座長: 小林 秀、片山容一

EP-1 教育講演

救急医療システムにおける高齢患者の動向
Clinical Implication of Geriatric Patient on Emergency Medical System in Japan

奥寺 敬 OKUDERA Hiroshi

富山医科薬科大学 医学部 救急・災害医学

最新の救急医療に関する全国統計、総務省消防庁による救急救助の概要速報(2004年9月5日)によれば、2003年の全国の救急出場件数は4,830,813件で人口の伸びが停滞している中で、前年比6.1%増となっている。このうち4,575,325名が搬送されており、搬送患者数ベースにおいても5.7%増となっている。搬送人員のうち65歳以上の高齢者は1,891,902名で全搬送人員の41.4%となった。救急要請の原因である事故種別搬送人員では「急病」が最多で57.6%となっている。この「急病」のうち高齢者は47.7%を占める。平成15年において高齢者の人口構成割合が19.1%であることから、高齢者の搬送が他の年齢層に比べても多いことが判る。「急病」の内訳は各市町村の統計で第一位が脳卒中であり、診療現場の実感と同じく統計面からも高齢者の脳卒中の救急搬送症例が増え続けていることが裏付けられる。

一方で、国民の要望に基づき、救急救命士の整備が推進され、包括的指示下の除細動、心肺停止者への気管内挿管など処置も拡大されている。これら病院前救護のレベルの向上に伴い、高齢救急患者に対しても高度な救命処置が提供される環境が整備されつつある。これらを医師の立場からバックアップするシステムとして、全国各地域に地域メディカルコントロール協議会が設置され、地域の実情に合わせた運用が行われている。しかし脳神経外科医の関与は少なく意見も十分に反映されているとは言い難い。高度化されつつある救命救急医療において、高齢者の脳神経外科疾患の治療の専門家集団である老年脳神経外科学会からの積極的な情報発信が望まれる。


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