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第18回日本老年脳神経外科学会 抄録


第1日目 4月7日(木)富山国際会議場

一般演題 1: 高齢者の脳腫瘍・その他 9:05〜9:55 発表5分、討論2分

座長: 田淵和雄

O-2

高齢者原発性悪性リンパ腫の診断方法についての検討−病理組織検査を行えなかった症例から−

Clinical diagnosis of the elderly with primary CNS lymphoma

長谷川浩一 HASEGAWA Koichi
中村達也、鈴木信宏、松邨宏之*、秋元治朗*、三木 保*、原岡 襄*

水戸赤十字病院 脳神経外科、東京医科大学 脳神経外科*

(目的)高齢者悪性リンパ腫(PCNSL)は近年増加傾向にあるといわれ診断、治療に苦慮する症例がある。特に脳深部に病変がある場合や初診時,状態の悪い場合、biopsyすべきか判断に迷うことがある。今回、biopsyによる確定診断を行わない、血液、髄液、画像検査でのPCNSL診断の可能性につき検討した。(対象)平成元年より平成16年までに経験した原発性悪性リンパ腫31例のうち70歳以上の高齢者は13例であった。このうち病理組織診断を行わなかったのは4例であった。PCNSLの診断方法は髄液、血清のβ2マイクログロブリン値(β2M)、LDH、IL-2、髄液中の細胞数及びリンパ球の有無、核医学検査、ステロイドに対する反応性、頭部CT,MRI検査により特異的な検査所見を示したものをPCNSLと診断した。(結果)画像上では脳梁、傍脳室、深部白質に腫瘍を認めた。いずれも画像上腫瘍はPCNSLと考えられる所見を呈していた。髄液β2Mは平均6.1mg/l、血清β2M平均3.2mg/lと逆転を認めた。2例にステロイドの反応性を認めた。核医学検査ではいずれもpositive studyであった。髄液中の細胞数は平均355/3でほとんどがリンパ球であった。また、治療による反応の経過からこれらの症例はPCNSLと考えられた。(結語)高齢者PCNSLの場合、これらの検査を行うことにより病理組織診断を行わないで診断できる症例があるものと考えられた。


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