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第18回日本老年脳神経外科学会 抄録


第1日目 4月7日(木)富山国際会議場

一般演題 4: 高齢者頚部頚動脈狭窄病変に対する治療 11:10〜11:55 発表5分、討論2分

座長: 原岡 襄

O-22

高齢者に対する頸動脈ステント留置術の有効性と問題点
Stent deployment in geriatric patients with carotid artery stenosis

小林英一 KOBAYASHI Eiichi
小野純一*、佐伯直勝、山浦 晶

千葉大学 医学部 脳神経外科、*千葉県循環器病センター 脳神経外科

目的:CEAに関しては、70-80歳の高齢者に対する有効性は確立しており、さらに80歳以上の安全性に言及した論文も散見される。頸動脈ステント留置術(CAS)は低侵襲であるがゆえに、高齢者に対する有効性が期待されているが、これに明確に焦点をあてた検討は少ない。方法:対象は千葉大学および関連病院にて施行した頸動脈高度狭窄症の自験例連続100病変(3例の両側性を含む97患者)。prospective follow-up databaseをもとに、70歳以上(57病変)と未満(43病変)で分け、両群間での背景因子および治療成績を比較検討した。結果:高齢者群と非高齢者群の平均年齢は、74.3歳と63.3歳であり、女性はそれぞれ1例と6例であった。平均狭窄率は、83.2%と81.7%で有意差はなく、対側閉塞をそれぞれ8例と11例含んだ。症候群は、30例と39例でありnear occlusionは各6例ずつであった。技術的成功率は、94.7%と93.1%であったが、高齢者群での不成功の原因は、全て大動脈分枝の低位・屈曲による親カテーテル留置不能であった。周術期の合併症は高齢者群でmajor stroke 1例、非高齢者群でmajor stroke 1例とminor stroke 1例であった。追跡期間中に、狭窄に起因すると考えられる脳梗塞をきたした症例は認めなかった。再狭窄は、高齢者群で4例に、非高齢者群で1例に認めたが、いずれも無症候性であり、うち3例にin-stent PTAを施行し、良好な拡張が得られた。75歳以上は24例で、周術期合併症はなく、再狭窄は2例であった。結論:70歳以上の高齢者に対する頸動脈ステント留置術は、安全かつ有効に施行可能である。再狭窄は高齢者群で高率であり、今後の課題と考えられた。


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