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第18回日本老年脳神経外科学会 抄録


第1日目 4月7日(木)富山国際会議場

一般演題 5: 高齢者未破裂脳動脈瘤における問題点と工夫 13:40〜14:10 発表5分、討論2分

座長: 山田和雄

O-26

未破裂脳動脈瘤に対する開頭手術が高次脳機能と脳血流に及ぼす影響の検討
Evaluation of neuropsychological function and cerebral blood flow in patients with unruptured cerebral aneurysms

久門良明 KUMON Yoshiaki
渡邊英昭、福本真也、大上史朗、大西丘倫

愛媛大学 医学部 脳神経外科

【目的】未破裂脳動脈瘤に対する開頭手術が、高次脳機能および脳血流(CBF)に及ぼす影響について検討した。【対象および方法】2000年以降の未破裂脳動脈瘤連続43例・45件のうち、術前と術後1か月目に高次脳機能検査とCBF測定を施行し得た内頸動脈系の25例・26件を対象とした。多くはsmallサイズ(23個)であった。高次脳機能はWAIS-Rを行い、術後IQ 3点以上の低下を悪化とした。【結果】術後は視神経障害によるmRSの悪化を1例に認めた。全症例では、WAIS-R悪化を7件(27%)に認め、開頭側ACAとanterior BZ領域にて安静時CBF低下と全領域にて血管反応性(CVR)の低下傾向を示した。ACOM瘤(n=11)ではWAIS-R悪化を4件に認め、開頭側ACAとanterior BZ領域にて安静時CBFが低下した。MRIにて、3件で前頭葉底面の脳損傷、1件で硬膜下水腫を認めた。これらは高齢者に高頻度であった。MCA瘤(n=5)ではWAIS-R悪化を3件に認め、開頭側MCAと posterior BZ領域を中心にCVR低下傾向を示した。MRIにて、1件で前頭葉の損傷を認めたが、残り2件では異常なかった。ICA瘤(n=10)ではWAIS-R悪化を認めず、全領域にて若干のCVR低下傾向を示した。【結論】未破裂脳動脈瘤に対する開頭手術により、高次脳機能の悪化と開頭側の脳血流低下を認めた。殊に高齢者では手術操作による脳損傷に起因した高次脳機能障害をきたすため、丁寧な手術を心掛ける必要がある。


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