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第18回日本老年脳神経外科学会 抄録


第1日目 4月7日(木)富山国際会議場

一般演題 1: 高齢者の脳腫瘍・その他 9:05〜9:55 発表5分、討論2分

座長: 田淵和雄

O-3

高齢者の頭蓋咽頭腫に対する神経内視鏡下手術
Neuroendoscopic treatment of craniopharyngioma in the elderly patients

倉本晃一 KURAMOTO Terukazu
内門久明、田島 裕、坂田清彦、原 真弥、徳富孝志、重森 稔

久留米大学 医学部 脳神経外科

目的:高齢者の頭蓋咽頭腫に対する経頭蓋的手術では視床下部障害などより予後不良の転帰を来すことが多く治療方針には苦慮することが多い。今回、我々は高齢者の第3脳室内に伸展する頭蓋咽頭腫に対し神経内視鏡下にアプローチした3症例を経験したので報告する。症例:症例は男性2例、女性1例で年齢は各々66歳、74歳、75歳であった。症状は3例とも見当識障害を認め、2例は頭蓋内圧亢進症状も呈していた。画像所見では全例水頭症を呈しており、嚢胞成分が主体であるものが2例、1例のみ充実性の腫瘍であった。手術方法は心疾患の既往により全身状態が悪い1例は局麻下に嚢胞内容液の除去と嚢胞内リザーバー留置術を行い、他の2例は全麻下に嚢胞内容除去および腫瘍切除術を行った。(結果)2例は術後に水頭症の改善を認めたが、充実性腫瘍の1例は水頭症の改善なくV-P shuntを要した。術前に頭蓋内圧亢進症状と見当識障害を呈していた2例は術後に症状の改善を認めたが、術後V-P shuntを要した1例は見当識障害が残存した。腫瘍切除を試みた充実性腫瘍では約50%の部分切除が可能であった。まとめ:第3脳室内の頭蓋咽頭腫では内視鏡下に嚢胞内容を除去することで十分な治療効果が期待でき、特に高齢者では有用な方法と考えられる。しかし実質成分の十分な切除には周囲との癒着の剥離や器具の問題などがあり、今後の課題と考えられる。


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