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第18回日本老年脳神経外科学会 抄録


第1日目 4月7日(木)富山国際会議場

一般演題 6: 高齢者頭部外傷・教育講演 16:30〜17:25 発表5分、討論2分、教育講演20分

座長: 小林 秀、片山容一

O-30

高齢者頭部外傷におけるpreventable trauma death例の検討
Preventable trauma death in elderly patients

宮城知也 MIYAGI Tomoya
塩見直人、香月裕志、徳富孝志、重森 稔

久留米大学 脳神経外科

【目的】当院に搬入された頭部外傷例を40歳から69歳の壮年者例と70歳以上の高齢者例に分類して死亡例の検討を行った。【対象・方法】2000年から2004年9月までの頭部外傷救急患者430例(CPAOA 23例を含む)中、死亡例は109例であり、壮年者例は44例、高齢者例は51例であった。これら2群の予測生存率(Ps)をTRISS法にて計測し比較した。PsによりPs<0.25、0.25<Ps<0.5、Ps>0.5の3群に分類して比較検討した。【結果】搬入までの平均時間は壮年者で182分、高齢者で190分であり、交通事故の割合は壮年者で70%、高齢者で61%であった。多発外傷の頻度は壮年者で61%、高齢者で41%であった。壮年者44例中 Ps<0.25は24例(55%)、0.25<Ps<0.5は9例(20%)、Ps>0.5は11例(25%)であった。高齢者51例中 Ps<0.25は20例(39%)、0.25<Ps<0.5は17例(33%)、Ps>0.5は14例(28%)であった。0.25<Ps<0.5での死亡原因は、壮年者9例中8例が脳損傷、1例が出血性ショック合併によるものあった。高齢者17例中15例脳損傷、2例が出血性ショックであった。Ps>0.5では、壮年者11例中6例が脳損傷、1例が出血性ショック、4例が既往症の増悪や新たな合併症によるもの、高齢者14例中7例が脳損傷、2例が出血性ショック、5例が既往症の増悪や新たな合併症によるもであった。【まとめ】高齢者の死亡例では、壮年者と比較して交通事故と多発外傷が少ない傾向であった。preventable trauma death例は両群間で有意差を認めなかった。0.25<Ps<0.5例では両群ともに重度の脳損傷が死亡原因であった。Ps>0.5例では、合併症の回避が今後の課題と考えられる。


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