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第18回日本老年脳神経外科学会 抄録


第1日目 4月7日(木)富山国際会議場

一般演題 1: 高齢者の脳腫瘍・その他 9:05〜9:55 発表5分、討論2分

座長: 田淵和雄

O-7

高齢者における小さな脳動静脈奇形に対する治療法の選択ー臨床判断分析による検討ー
Treatment strategy for small AVM in elderly patients

永野 修 NAGANO Osamu
芹澤 徹*,樋口佳則*,小瀧 勝*,小野純一*,佐藤真人**,佐伯直勝

千葉大学大学院 医学研究院 神経統御学、千葉県循環器病センター 脳神経外科*,千葉県循環器病センター 放射線科**

【目的】高齢者の3cm以下の脳動静脈奇形(AVM)に対し、保存的治療、ガンマナイフ治療、手術のいずれが最適か臨床判断分析を用いて検討する。【対象と方法】保存的治療はガンマナイフ治療目的に紹介された640例を対象とし、Kaplan-Meiyer法で初回累積出血率、再出血率を算出した。ガンマナイフ治療は千葉県循環器病センターで治療した3cm以下のAVM160例を対象とし、完全閉塞率、待機中の出血率、及び永続性放射線障害発生率をKaplan-Meiyer法で算出した。また手術治療成績はPikの連続110例の手術成績を引用した。臨床判断分析を行い60〜80歳時の出血例、非出血例の期待効用値を算出した。【結果】累積出血率は人年法で1.9%/年であった。再出血率は初年度7.9%で次年度以降はほぼ一定であった。完全閉塞率は89.1%/3年、治療から完全閉塞までの待機中の出血率は1.6%/3年であった。また、70歳の期待効用値は非出血例で保存的治療98.4、ガンマナイフ治療98.9、手術93.7であり、出血例ではそれぞれ92.6、98.5、93.6であった。【結論】3cm以下の小さなAVMに対する治療には、出血例では、70歳以上であっても積極的治療の適応があり、60歳以上であれば手術よりガンマナイフ治療が良い。非出血例では65歳を越えると保存的治療成績が積極的治療を上回る。


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