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第18回日本老年脳神経外科学会 抄録


第1日目 4月7日(木)富山国際会議場(B会場: 2階 202, 203号室)

ポスター3: 症例報告 13:00〜13:40 発表3分、討論2分

座長: 吉井與志彦

P-13

塞栓術のみで治療した高齢者髄膜腫の一例
A case report of elderly meningioma treated by embolization only

岡部慎一 OKABE Shinichi
佐藤明善、伊藤 聡、金子庸生、北島 悟、原田直幸、佐藤栄志*、小西善史**、野々垣洋一***

脳神経外科 聖麗メモリアル病院、稲城市立病院 脳神経外科*、杏林大学 脳神経外科**、ののがき脳神経外科クリニック***

症例は88歳女性で、失語症、記憶障害、活動性の低下で発症した長径5cmの左蝶形骨縁髄膜腫である。CTおよびMRIでは、石灰化を含み不均一に造影される中頭蓋窩腫瘍を認め、その周辺の広範な浮腫を伴い、正中偏位を来していた。血管撮影では左中硬膜動脈を栄養血管としていた。腫瘍血管塞栓術後の腫瘍摘出を計画した。局麻下に左中硬膜動脈をPVA、Liquid coil、FPCにて塞栓し、腫瘍の造影は完全に消失した。塞栓術2日後より発熱がみられ、約2週間継続した。CRP、WBCの上昇もあり全麻下摘出手術は断念した。塞栓術後のMRIの経過をみると腫瘍サイズの縮小と周辺浮腫の消失がみられ、それに伴い症状の改善が得られた。半年以上が経過したが、発症前の状態に復し、痴呆も認められない。高齢者髄膜腫では、症状の軽減に重点をおいた治療を行い、侵襲的な摘出手術にこだわる必要はないと考えられた。


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