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第18回日本老年脳神経外科学会 抄録


第1日目 4月7日(木)富山国際会議場

ミニシンポジウム 1: 高齢者脳動脈瘤に対する血管内治療 14:10〜15:05 発表5分、討論2分、総合討論20分

座長: 滝 和郎、中込忠好

S-4

高齢者脳動脈瘤のコイル塞栓術
Coil Embolization of Cerebral Aneurysm in the Aged

河野能久 KAWANO Yoshihisa
山崎信吾、芳村雅隆、原 睦也、橋本邦雄

土浦協同病院 脳神経外科

脳動脈瘤の治療法の選択において年齢は決定因子の一つであるが、動脈硬化性変化が高齢者の血管内治療を困難にすることが多々ある。今回、脳動脈瘤塞栓術について年齢による差異を検討した。【対象・方法】過去5年間に当科で脳動脈瘤の瘤内塞栓術を施行した80例(70歳以上26例)について、年齢による所要時間、塞栓率、合併症の差異について、部位や大きさを考慮しつつ比較検討した。所要時間については全行程の時間に加えて、穿刺からコイル留置開始まで(time 1)とコイル留置に要した時間(time 2)に分けて検討した。【結果】塞栓術を遂行できなかった症例は2例で、共に70歳以上の高齢者であった。動脈瘤の大きさについては年齢による差異はなく、塞栓率や所要時間も若年者と高齢者の間に差がなかった。しかし、time 1は60歳以上で有意に長く(p=0.040)、動脈瘤の大きさを5mmで区切って比較すると、5mm以上の症例では70歳以上で有意にtime 2が長かった(p=0.020)。合併症を来したのは6例(6.25%)で血栓症2例、術中出血3例で、合併症率は年齢による差異はなかったが、術中出血を来した例は全例60歳以上であった。【考察】今回の結果から、60歳以上で動脈硬化故にカテーテル操作が困難となり、さらには70歳以上ではmicrocatheterの安定性を得る事が困難な状況が多くなると考えた。しかし、塞栓率に差がなかった事から血管内治療の適用は高齢者においても問題がないことも示唆された。


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