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第18回日本老年脳神経外科学会 抄録


第1日目 4月7日(木)富山国際会議場

ミニシンポジウム 2: 高齢者破裂脳動脈瘤における問題点と工夫 15:05〜15:55 発表5分、討論2分、総合討論20分

座長: 溝井和夫、大西丘倫

S-8

80歳以上の超高齢者破裂脳動脈瘤手術治療のにおける麻酔・周術期管理の工夫
Clinical evaluation of aneththesia and perioperative care for the surgical treatment of ruptured aneurysms in super elderly patients more than 80 years old.

泉山 仁 IZUMIYAMA Hitoshi
小林信介、今泉陽一、和田 晃、松本浩明、飯田昌孝、国井紀彦、阿部琢巳

昭和大学 医学部 脳神経外科

【目的】高齢者破裂脳動脈瘤(EAN)の治療機会は年々増加し、その手術治療の現実的限界に直面している。近年我々が行っている80歳以上のEANの麻酔・周術期管理の工夫について自験例を振り返り検討した。 【対象】当院で3次救急を開設した1997年5月以降の約7年間に経験した破裂脳動脈瘤365例あり、70歳以上の127例のうち80歳以上54例を対象とした。 【結果・考察】80歳以上のEANの麻酔・周術期管理は、術中B.P.を下げない、短時間ope, 短時間麻酔で輸血は躊躇しない、Hbも下げない、IVHは必要無い、ICU管理は2-3日で切り上げる、思いきって vasospasm対策はしない、レベルクリアであれば出来るだけ早い離床と経口摂取を進める、3D-CTAを有用に使う(術前Angioを省く)、抗痙攣剤は投与しない、である。80歳以上のEANの適応は、biological ageの的確に把握でき、手術時間を短くし低血圧麻酔を使用せず、temporary clipを極力使わず緻密な術後管理を行えばH&K I-IVである。Grade Vの症例は手術適応はない。また入院時H&K grade IV, Vが圧倒的に多くprimary brain damageが大きく、手術時も動脈硬化に起因する問題、静脈の脆弱性が問題点である。70歳以上で転帰に影響する因子としてclippingは最大因子であった。保存治療群に再破裂が約半数存在し、再破裂予防のための血管内手術等の必要性が示唆された。【結語】80歳以上のEAN患者の麻酔・周術期管理は、早期離床を主眼とした繊細かつ積極的な管理治療を進めるべきと考えている。


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