富山医科薬科大学 - 脳神経外科学 - 第3回日本頚部脳血管治療学会プログラム

JASTNEC

第3回日本頚部脳血管治療学会 抄録 ES-2


第1日目 3月5日(金)

イブニングセミナー (ES): この1例、どう治療するか? 18:30〜21:00

富山全日空ホテル 3F 「鳳(おおとり)の間」
座長:永廣信治(徳島大学 脳神経外科)
坂井信幸(神戸市立中央市民病院 脳神経外科)

ES-2

Progressing strokeを呈した脳梗塞に対し緊急CEAを行った一例:手術適応および術後管理について

Carotid endarterectomy for a patient with acute cerebral infarction showing progressing stroke; Surgical indication and postoperative management

愛媛大学医学部脳神経外科

Department of Neurosurgery, Ehime University School of Medicine

久門良明、藤原 聡、大上史朗、福本真也、渡邉英昭、大西丘倫

Kumon Y, Fujiwara S, Ohue S, Fukumoto S, Watanabe H, Ohnishi T

【目的】Progressing strokeを呈した脳梗塞に対し、急性期に頸動脈血栓内膜剥離術(CEA)に踏み切ったが、治療法の選択および術後管理方法に関して検討する。
【症例】67歳、男性。平成15年6月22日、呂律が回り難くなったため、当院を受診 した。意識清明で、構音障害と軽度の左不全片麻痺(4/V)を認めた。MRIにて右放線冠と右後頭葉に既に脳梗塞を認め、MRAにて右内頸動脈閉塞が疑われた。保存的治療を行ったが、翌23日には変動しながら構音障害、左片麻痺が増悪した。SPECTにて 右大脳半球の広範な血流低下を認め、脳血管写と頚部3D-CTにて右内頸動脈の開存 (高度狭窄)が疑われたため、緊急にCEAを行った。術後は徐々に覚醒させたが、2 日目よりやや不穏状態となりTCDで右MCA mean flow velocityが上昇したため、再度 麻酔下に血圧管理を行った。約2週間の鎮静を要したが、合併症を来すことなく、左 不全片麻痺(4+/V)を残すのみで退院した。
【結語】今回Progressing strokeを呈した頸動脈高度狭窄病変に対し急性期CEAは有用であったが、術後に過灌流症候群を来す可能性が高く、TCDモニター下に厳密な血圧管理が必要と考えられた。


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