富山医科薬科大学 - 脳神経外科学 - 第3回日本頚部脳血管治療学会プログラム

JASTNEC

第3回日本頚部脳血管治療学会 抄録


第1日目 3月5日(金)

口演-2 (O-2): 頚動脈ステント 9:10〜10:00 発表5分、討論3分

座長:光藤和明(倉敷中央病院 循環器内科)
瓢子敏夫(中村記念病院 脳血管内外科)

O-2-4

頚部内頚動脈狭窄症に対するステント留置術治療後の高度低血圧発症例の検討

Evaluation of severe hypotension after carotid stenting

医真会八尾総合病院 脳神経センタ- 血管内治療科、脳神経外科*、奈良県立医科大学 放射線科**、脳神経外科***

Dept. of Interventional neuroradiology
Dept. of Neurosurgery*, Ishinkai Yao General Hospital
Dept. of Radiology**, and Neurosurgery***, Nara Medical University

高山勝年、黒川紳一郎*、中川裕之**、吉川公彦**、明珍 薫**、和田 敬**、岩崎 聖**、藤本憲太***、榊 寿右***

Takayama K, Kurokawa S*, Nakagawa H**, Kichikawa K**, Myouchin K**, Wada T**, Iwasaki S**, Fuzimoto K***, Sakaki T***

<目的>頚部内頚動脈狭窄症に対するステント留置術治療後の高度低血圧発生の頻度およびその予測因子について検討する。<対象と方法>当施設および関連病院施設で頚部内頸動脈狭窄に対してステント留置術を施行した44患者(45病変)を対象とした。NASCET法で60%以上の狭窄(平均78.9%)で男性37例、女性7例。47〜87才:平均70.7才。用いたステントはSMART:35例、EasyWall:10例。検討項目は術後の高度低血圧症の頻度、狭窄の病変の長さ、狭窄の場所および局在、石灰化の有無について検討した。狭窄の病変の長さについては1cm以上をlong lesion、1cm未満をshort lesionとした。狭窄の局在は狭窄部位によって内頚動脈、内頚動脈起始部、総頸動脈から内頚動脈の3分類とした。狭窄の石灰化の有無についてはCT、頚部US、IVUSで判断した。高度低血圧は収縮血圧70mmHg未満とした。<結果>高度低血圧症は41病変中2例(4.9%)に認められた。いずれもSMARTステントを用いた例であった。1例は起立性低血圧様のふらつきおよびめまいが出現した。DOA投与で術後3日から7日で低血圧症は改善したが、1例は術後1日目に心室細動が出現した。この症例は対側閉塞および冠動脈3枝病変を有するハイリスク例であった。高度低血圧症が認められた2例はいずれも狭窄が内頚動脈起始部に限局したshort lesionの偏心性狭窄病変で石灰化を伴っていた。<結語>頚部内頚動脈狭窄症に対するステント留置術を行う場合、内頚動脈起始部に限局した偏心性狭窄で石灰化伴った病変は術後高度低血圧が起こることが予測され、術後管理に注意しなければならないと考えられた。


富山医科薬科大学 - 脳神経外科学 - 第3回日本頚部脳血管治療学会プログラム