富山医科薬科大学 - 脳神経外科学 - 第3回日本頚部脳血管治療学会プログラム

JASTNEC

第3回日本頚部脳血管治療学会 抄録


第1日目 3月5日(金)

口演-3 (O-3): 治療困難症例 11:30〜12:20 発表5分、討論3分

座長:永田 泉(長崎大学 脳神経外科)
中原一郎(社会保険小倉記念病院 脳神経外科)

O-3-2

頸部内頸動脈狭窄症偽閉塞例における頚動脈内膜剥離術

Carotid endarterectomy for pseudo-occlusion of cervical carotid stenosis

社会保険小倉記念病院脳神経外科

Department of Neurosurgery, Kokura Memorial Hospital

中原一郎,東 登志夫,岩室康司,渡邉芳彦,藤本基秋,奥 高行

Ichiro Nakahara, Toshio Higashi, Yasushi Iwamuro, Yoshihiko Watanabe, Motoaki Fujimoto, Takayuki Oku

【目的】頸部内頸動脈高度狭窄症の偽閉塞例に対する頚動脈内膜剥離術(CEA)の手術ビデオを供覧し手術術式のtips,pitfallsについて検討 する.【対象】2000年4月以降の当院でのCEAの自験例60例中3例(症候性2例,無症候性1例)において,術前脳血管撮影,ヘリカルCTアンギオ で,頸部内頸動脈狭窄部遠位の内頸動脈の虚脱および著明な狭小化を認めた.全例,NIRS,SEPモニター,内シャント使用下にCEAを施行した.【結 果】手術は顎二腹筋および舌下神経を十分に剥離露出,転位可能とし,内頸動脈遠位部を上方まで十分に露出した.同部は虚脱し細小化しているものの壁は軟 らかく,分岐部近傍の病変部とは明らかに性状が異なっていた.内シャント挿入は遠位側で内腔がtightなため内膜解離を来さないよう注意し,シャント 遠位側のkink等によるシャント血流途絶を来さぬ配慮を要した.剥離遠位側の内膜断端の健常部移行部は特に入念な処理が必要で,2例では tacking sutureを用い,血管縫合により剥離遠位端の狭窄が危惧された1例でsynthetic patch graftを用いた.3例とも終了時術中DSAにより内頸動脈遠位部の開存を確認した.【結論】適切な術前診断および頭蓋底近傍部までの内頸動脈剥離, 術中DSA,salvage stenting back-up,万一の内頸動脈閉塞に対する対処計画などの手術準備と上記のような術式の配慮により,偽閉塞例に対するCEAが可能である.


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