富山医科薬科大学 - 脳神経外科学 - 第3回日本頚部脳血管治療学会プログラム

JASTNEC

第3回日本頚部脳血管治療学会 抄録


第1日目 3月5日(金)

口演-3 (O-3): 治療困難症例 11:30〜12:20 発表5分、討論3分

座長:永田 泉(長崎大学 脳神経外科)
中原一郎(社会保険小倉記念病院 脳神経外科)

O-3-3

頸部頸動脈near occlusion症例に対する治療方針

Optimal treatment in patients with carotid near occlusion

千葉大学脳神経外科、千葉県循環器病センター脳神経外科*

小林英一、小野純一*、内野福生、松浦威一郎、石毛聡、山浦晶

Eiichi Kobayashi, Junichi Ono, Yoshio Uchino, Iichirou Matsuura, Satoshi Ishige, Akira Yamaura

頸部頸動脈near occlusion例に対する治療方針に関しては、議論が多い。血栓内膜剥離術(CEA)または頸動脈ステント留置術(CAS)を施行した自験例において、この群の治療成績を検討した。対象は、頸部頸動脈高度狭窄症に対して積極的治療を施行した101例、105病変(CEA35病変、CAS70病変、4例は両側病変)のうち、NASCETのnear occlusionのcriteriaに合致する7例。全例症候性で、6例がlong segment、3例に潰瘍形成を認めた。near occlusionに対するCEAの治療効果は確立されていないため、ステント留置術を第一選択とした。7例中6例でステント留置が可能であったが、1例でfirst wireが狭窄部を通過せず、後日CEAを施行した。周術期および追跡期間中に脳卒中の発生はなく、再狭窄も認めていない。術前術後に脳血流を測定しえた6例では、全例で著明な血流改善を認めた。Near occlusion例は、lesion crossや大量のplaqueからのdebrisの発生、術後のhyperperfusion syndrome、initial gainの設定など問題点は多い。今回の検討では、CASはnear occlusionにも安全に施行可能で、少なくとも短期的には有効であった。実例を供覧し、手技の留意点に関し議論する。


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