富山医科薬科大学 - 脳神経外科学 - 第3回日本頚部脳血管治療学会プログラム

JASTNEC

第3回日本頚部脳血管治療学会 抄録


第1日目 3月5日(金)

口演-3 (O-3): 治療困難症例 11:30〜12:20 発表5分、討論3分

座長:永田 泉(長崎大学 脳神経外科)
中原一郎(社会保険小倉記念病院 脳神経外科)

O-3-5

浮遊血栓を合併する頚部内頚動脈狭窄症に対する脳梗塞急性期経皮的血行再建術
-distal protection 下の血栓吸引およびステント留置術-

Revascularization for carotid artery stenosis with floating thrombus
-Efficacy of protection device-

札幌医科大学医学部脳神経外科

岡 真一、野中 雅、宮田 圭、三上 毅、宝金清博

Shinichi Oka

 頚部頚動脈狭窄症に浮遊血栓を合併している場合、遠位血栓を生じることが多く、保存的治療およびCEA等の外科的治療など、急性期治療の選択においては議論が多いところである。今回我々は、浮遊血栓を有する頚部内頚動脈狭窄症に対し、脳梗塞急性期にdistal protection 下に経皮的血栓吸引とステント留置による血行再建術を行った症例を経験したため、若干の文献的考察を加え報告する。【症例】62歳男性。感覚性失語および右不全片麻痺で発症、2日後に当院に紹介され入院した。MRI拡散強調画像にて左側頭葉および頭頂葉に高信号域を、さらにMRAにて左中大脳動脈末梢分枝の閉塞を認めたため、急性期脳梗塞と診断し、抗凝固薬による治療を開始した。しかし、入院5日目に神経症状の悪化と、MRI上左中大脳動脈領域(MCA)の脳梗塞の増大を認めたため脳血管撮影を行ったところ、左頚部内頚動脈の高度狭窄病変とそれより末梢側につながる浮遊血栓、さらに左MCA末梢での閉塞病変を認めた。再発予防のため、直ちにPercuSurgeを用いながら、directPTAの後、血栓の吸引と狭窄部位へのステント留置を行った。術後は狭窄病変および浮遊血栓は消失した。【考察】頚部内頚動脈狭窄に合併した浮遊血栓に対しては、CEAなどの直達手術の他、症例によってはprotecion deviceを用いた経皮的血行再建術が有効であると思われる。


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