富山医科薬科大学 - 脳神経外科学 - 第3回日本頚部脳血管治療学会プログラム

JASTNEC

第3回日本頚部脳血管治療学会 抄録


第1日目 3月5日(金)

口演-4 (O-4): 診断 16:00〜16:50 発表5分、討論3分

座長:吉川公彦(奈良県立医科大学 放射線科)
由谷親夫(国立循環器病センター 臨床検査部病理)

O-4-6

維持透析患者における頸動脈狭窄病変:石灰化の意義とその定量的評価

Carotid artery stenosis in patients receiving maintenance hemodialysis:
significance of calcification

国立病院九州医療センター脳血管センター・臨床研究部 脳血管内科、同 脳神経外科*、同 腎臓内科**、同 神経放射線科***

Department of Cerebrovascular Disease, Neurosurgery*, Nephrology**, and Neuroradiology***, Cerebrovascular Center and Clinical Research Institute, National Kyusyu Medical Center

上床武史、豊田一則、卯田 健*、井上 亨*、中山 勝**、安森弘太郎***、岡田 靖

Takeshi Uwatoko, Kazunori Toyoda, Ken Uda, Tooru Inoue, Masaru Nakayama, Kotaro Yasumori, Yasushi Okada

【目的】末期腎不全による維持透析患者における頸動脈狭窄病変の性状(石灰化の程度)を、16ディテクター マルチスライスCT(MSCT)、頚部血管超音波、血管造影を用いて評価し、その所見を比較検討する。
【方法・成績】対象は透析患者6例で、当科への受診契機は一過性脳虚血発作1例、無症候性頸動脈狭窄5例であった。血管造影所見は両側性狭窄(NASCET 50%以上)3例、一側性狭窄2例、軽度狭窄+高度潰瘍1例であった。病変を有する10血管の超音波性状(輝度)は、2血管で主に等信号、他の8血管では音響効果を伴う高信号病変(石灰化)の混在を認めた。一方MSCTでは10血管全例に石灰化を認めた。MSCT短軸像面積より積算した石灰化容積は2.0±1.1cm ³ で、頸動脈狭窄病変を伴う非透析患者22例の石灰化容積(0.6±0.6cm ³ )に比し有意に大きかった(p<0.0001)。このうち4血管に内膜剥離手術を、2血管に血管内治療を施行した。
【結論】透析患者の頸動脈狭窄病変は石灰化病変が高度で、頚部血管超音波検査、MSCTともに評価可能であったが、とくにMSCTは石灰化の定量的評価に優っていた。重篤な石灰化病変では血管内治療に困難が予測され、術前MSCT評価による治療方針決定が必須であると考えた。


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