富山医科薬科大学 - 脳神経外科学 - 第3回日本頚部脳血管治療学会プログラム

JASTNEC

第3回日本頚部脳血管治療学会 抄録


第1日目 3月6日(土)

口演-5 (O-5): 長期成績 8:30〜9:05 発表5分、討論3分

座長: 高橋 明(東北大学 脳血管内治療科)

O-5-3

頸動脈ステント留置術後の再狭窄 − 脳血管撮影による経時的追跡 −

Restenosis after carotid stenting: Result of serial follow-up study by cerebral angiography

社会保険小倉記念病院脳神経外科

Department of Neurosurgery, Kokura Memorial Hospital

中原一郎,東 登志夫,岩室康司,渡邉芳彦,藤本基秋,奥 高行

Ichiro Nakahara, Toshio Higashi, Yasushi Iwamuro, Yoshihiko Watanabe, Motoaki Fujimoto, Takayuki Oku

【目的】頸動脈狭窄症に対するステント留置術は近年著しい進歩を遂げている.ステント治療においては再狭窄が問題となるが,頸動脈ステント留置術後の再 狭窄の頻度や発生時期に関する報告については未だ明らかな知見が少ないため,自験例における頸動脈ステント留置術後の脳血管撮影によるfollow- upをもとに検討する.【対象・方法】2000年4月から2003年9月までに当科で行った頸動脈ステント留置術78例のうち現時点で6ヶ月以上の follow-upの脳血管撮影を終えた42例を検討した.再狭窄の定義を径狭窄率50%以上と定義とし,その有無を判定した.また,各症例について経 時的に狭窄率を計測した.【結果】42例のfollow-up期間は6〜25ヶ月(平均9.5ヶ月)であった.径狭窄率が50%以上となった症例は現時 点では経験しなかった.6ヶ月時点よりさらに遠隔期のfollow-upが得られている症例は未だ少ないが,6ヶ月時点よりも狭窄が進行した症例はいま のところ経験していない.50%には至らないものの内膜過剰肥厚を呈する症例がみられたが,むしろ6ヶ月時点よりも改善しているものも経験した.内膜過 剰肥厚の誘因としては不十分なinitial gain,長い病変に留置したEasy Wallstentのin-stent central stenosis,屈曲病変に留置したステントのedge stenosisなどであった.【結論】冠動脈狭窄症に対するステント留置術後の再狭窄は一般に3〜4ヶ月時にピークがあり,以後緩解する例もあることが知られている.頸動脈と冠動脈では,形態因子や手技因子などに相違点があるが,同様の傾向をとる可能性が示めされた.また,本来のreference 径が大きく,頸動脈においては冠動脈と比較すると再狭窄率がかなり低いことが示唆された.


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