富山医科薬科大学 - 脳神経外科学 - 第3回日本頚部脳血管治療学会プログラム

JASTNEC

第3回日本頚部脳血管治療学会 抄録


第2日目 3月6日(土)

口演-6 (O-6): CEA その他 9:05〜10:00 発表5分、討論3分

座長:井上 亨(国立病院九州医療センター 脳神経外科)
兵頭明夫(琉球大学 脳神経外科)

O-6-1

高度伸展性頚部内頸動脈狭窄病変に対してshunt systemを利用し段階的血管形成術を施行した症例

Step by step angioplasty using a shunt system in more extended cervical ICA stenosis

JA長野厚生連篠ノ井総合病院

外間政信、宮下俊彦、徳重一雄、原洋助、松尾宏一

Masanobu Hokama, Toshihiko Miyashita, Kazuo Tokusige, Yousuke Hara, Kouichi Mastuo

 頸動脈内膜剥離術(CEA)後の脳梗塞は重篤な合併症のひとつである。私たちは術中に内頸動脈閉塞の危機に陥りながらなんとか回避できた症例を経験したので、手術ビデオを供覧し若干の考察を加え報告する。
症例 :67歳 男性 無症候性の左頚部内頸動脈狭窄症(70%狭窄)
症例の特徴
1 約35mmの長い狭窄性病変
2 頚部頸動脈分岐部上方約20mmより始まる純粋な内頸動脈病変
3 側副血行路が不良

頚動脈縫合後に血栓が形成され一時的に内頸動脈閉塞症となったが栓子を吸引除去でき閉塞症を回避できた。本症例はその特徴より内頸動脈内に血栓ができやすく、かつ外頸動脈側に流出されにくい状態にあり、そのことが一時的内頸動脈閉塞症の原因になったと推測された。病変部部位での血栓形成を防ぐためにshunt systemを利用し内頸動脈遠位側より段階的に血管を縫合する方法を試み、なんとか無事に手術を終了した。術後神経学的に異常なく、また画像所見も新たな病巣の出現は認めなかった。本例のような長い内頸動脈狭窄病変の手術で、我々の手技は脳梗塞の合併症を防ぐのに有用と思われた。


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