富山医科薬科大学 - 脳神経外科学 - 第3回日本頚部脳血管治療学会プログラム

JASTNEC

第3回日本頚部脳血管治療学会 抄録


第1日目 3月5日(金)

ポスター-1 (P-1) 13:55〜14:25 発表3分、討論2分

座長: 岡田 靖(国立病院九州医療センター 脳血管内科)

P-1-7

特発性頚部内頸動脈解離に対するステント留置術

Two cases of spontaneous cervical internal carotid artery dissection managed by elective carotid stenting

長崎大学脳神経外科、国立病院長崎医療センター放射線科*、同脳神経外科**、北九州市立八幡病院脳神経外科***

北川直毅、石丸英樹*、陶山一彦**、門脇亜矢***、鳥羽保***、永田泉

Naoki Kitagawa、Hideki Ishimaru*、Kazuhiko Suyama**、Aya Kadowaki***、Tamotu Toba***、Izumi Nagata

特発性頚部内頸動脈解離は比較的稀な疾患であり、抗凝固療法を中心とした保存的治療がまず試みられる。しかし、特に動脈瘤様拡張を認める場合には寛解率が低く、動脈再健術やバイパス術等の外科的治療が行われる。最近我々は動脈瘤様拡張が拡大、残存する2症例を経験し、ステント留置を行い良好な経過を得たので報告する。
症例1、62歳、男性。進行性の左片麻痺にて発症。右内頸動脈閉塞を認め、脳浮腫の為に外減圧を施行した。発症45日後の脳血管撮影にて当初正常であった左頚部内頸動脈に解離が出現、動脈瘤様拡大は進行するため第59病日にステント(Easywall)留置を行った。直後より動脈瘤内の血流は停滞し、4か月後の経過観察では消失していた。 症例2、52歳、男性、右片麻痺のTIAにて発症。左頚部内頸動脈に血管解離が認められ、その後の動脈瘤様の拡張の改善がないため第15病日にステント(Easywall)留置行った。動脈瘤様拡大は直後より消失し、2か月後の経過観察でも消失していた。
両例とも術後の症状出現は認められず、ステント留置が有効であったと考えられた。その施行にあたっては、真腔を確保する為に適切な透視方向が大切であり、血管内エコー所見も参考となった。また、解離は頚部内頸動脈の末梢部に位置するが、PercuSurge systemなど通常の頚部ステントと同様の方法で施行可能であり、ステント留置術の良い適応であると思われた。


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