富山医科薬科大学 - 脳神経外科学 - 第3回日本頚部脳血管治療学会プログラム

JASTNEC

第3回日本頚部脳血管治療学会 抄録


第1日目 3月5日(金)

ポスター-2 (P-2) 14:00〜14:30 発表3分、討論2分

座長: 岡田芳和(東京女子医科大学 脳神経外科)

P-2-10

重度合併症を伴う内頚動脈起始部高度狭窄症患者に血管形成ステント留置術を行った2症例

Stent supported angioplasty for internal carotid artery stenosis with severe medical risk factor -two case reports-

知多厚生病院脳神経外科、岡崎市民病院放射線科*

Department of Neurosurgery, Chita Kousei Hospital
Department of Radiology, Okazaki City Hospital*

中塚雅雄、水野志朗、今村暢希、渡辺賢一*

Masao Nakatsuka, Shirou Mizuno, Nobuki Imamura, Kenichi Watanabe*

【背景】内頚動脈(IC)起始部高度狭窄症に対する血管形成ステント留置術(CAS)は現在、医療保険適応外であり当院は内膜剥離術(CEA)を第1選択としている。今回、重度合併症などでCEAを拒否されたがCASに同意され施行した2例を経験した。【症例】CASは局所麻酔下に、PercuSurge (Medtronic)を用い、前拡張SAVVY、後拡張SLALOMで行いステントはSMARTer (以上Cordis)を使用。《case1》82歳女性。心不全、心房細動と糖尿病あり。右前大脳動脈末梢領域梗塞で当科入院、右IC起始部77%狭窄を指摘。神経症状は一過性で退院。以後、半年間外来通院中にMRI拡散強調画像で右IC領域に無症候性新鮮梗塞が2回見られた。初診から6か月後に心不全増悪で内科入院。改善した7か月後にCAS施行。術後経過良好。《case2》61歳男性。13年前に左睾丸腫瘍で摘出術と化学療法(CR)。4年前に右腋窩悪性リンパ腫で放射線治療と化学療法の治療歴あり。複視を主訴に当科初診。延髄表面の腫瘍像と右IC起始部92%狭窄を指摘。他院で脳腫瘍に放射線治療と化学療法が施行され腫瘍像消失。他臓器転移のないことを確認、初診から3か月後にCAS施行。術後経過良好。【結論】多くの症例経験と長期観察が必要であるが、予後や手術リスク・ベネフィット等を充分に検討しCASを行えばIC起始部高度狭窄症に対する外科的範囲は拡大し、患者が治療により得る利益は向上するのではないかと思われた。


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