富山医科薬科大学 - 脳神経外科学 - 第3回日本頚部脳血管治療学会プログラム

JASTNEC

第3回日本頚部脳血管治療学会 抄録


第1日目 3月5日(金)

シンポジウム-1 (S-1): 過灌流症候群 10:00〜11:30 発表8分、討論2分、総合討論30分

座長:山田和雄(名古屋市立大学 脳神経外科)
鈴木倫保(山口大学 脳神経外科)

S-1-1

Hyperperfusion syndromeに対する対策とその結果

Strategy and outcome of hyperperfusion syndrome in patients undergoing CEA

徳島大学脳神経外科、国立高知病院脳神経外科*

Department of Neurosurgery, The University of Tokushima1 and Kochi National Hospital*

宇野昌明、鈴江敦彦、新野清人*、永廣信治

Hyperperfusion syndromeはCEA症例の約1%に発生するまれな病態ではあるが、死亡率は50%といわれ、重篤な合併症となりうる。今回、我々のCEA症例におけるhyperperfusionに対する対策とその結果について報告する。対象:2003年12月までに施行した409 CEAを対象とした。CEA術前には全例でrestおよびDiamox負荷SPECTを施行し、脳血流の状態を評価し、hyperperfusionの危険性を予測した。また可能な限り術前にTCDで流速を測定した。CEA施行後、術中のTCDが術前の2倍を越えると、厳重な血圧管理と、症例によってはプロボフォールによる鎮静を行った。術後はTCDとSPECTを行い、脳血流をモニターした。結果:409 CEA中4例(1.0%)でhyperperfusion syndromeが発し、このうち3例は脳出血をきたし死亡した。しかし死亡例はいずれも1988年以前の症例で上記の診断と対策がとられていなかった。1988年以後の発生率は1/256 CEA (0.4 %)であり、この1例も出血を起こさずRS 1で退院した。また3例(1.2 %)がTCD, SPECT上hyperperfusion stateの状態となったが、上記の対策をとり、すべて症状を呈さず退院した。結論:hyperperfusionの対策は術前にリスクの把握と術中術後のTCD, SPECTでのモニターによる厳重な血圧管理が大切であると考えられた。


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