富山医科薬科大学 - 脳神経外科学 - 第3回日本頚部脳血管治療学会プログラム

JASTNEC

第3回日本頚部脳血管治療学会 抄録


第1日目 3月6日(土)

シンポジウム-4 (S-4): CEA/CAS の得手・不得手 10:00〜12:00 発表8分、討論2分、総合討論30分

座長:橋本信夫(京都大学 脳神経外科)
滝 和郎(三重大学 脳神経外科)

S-4-3

頚部頚動脈狭窄病変に対する血行再建術 - CEAを第一選択とした治療 -

Treatment of cervical carotid artery stenosis. - First choice of treatment : CEA -

東京医科大学 脳神経外科

Department of Neurosurgery, Tokyo Medical University, Tokyo, Japan

橋本孝朗、稲次忠介、大橋智生、生天目浩昭、秋元治朗、西岡宏、三木保、原岡襄

Hashimoto Takao, Inaji Tadayoshi, Ohashi Tomoo, Namatame Hiroaki, Akimoto Jiro, Nishioka Hiroshi, Miki Tamotsu, Haraoka Jyo

【はじめに】頚部頚動脈狭窄病変に対する血行再建術には血栓内膜剥離術(carotid endarterectomy:CEA)、STENT留置術があるが、当院ではCEAを第一選択として行い、CEAが困難な場合にSTENT留置術を行っている。それらの治療成績、問題点について検討した。【対象】NASCETおよびACASの適応基準に準じ血行再建術を施行した。【方法および結果】CEAは原則として、内シャントを使用し、STENT留置術は末梢への塞栓予防のためにballoon protect deviceを使用した。CEA群は75症例78病変、STENT群は20症例20病変であった。CEA群ではmortalityは1例(1.3%)、morbidityは1例(1.3%)であり、術後に一過性下位脳神経麻痺が1例(1.3%)、創部の血腫による気道閉塞が1例(1.3%)で出現した。再狭窄は3例(3.8%)で認めた。STENT群は重症冠動脈病変の合併症例が13例、CEA後の再狭窄が3例、高位病変が3例、対側頚動脈閉塞が1例であった。mortality、morbidityは0であったが、術中の低血圧、除脈が7例(35%)で出現し、心停止を呈した症例が1例(5%)あり、いずれも諸加療で改善した。術中にTIAが2例(10%)で出現。再狭窄は1例で認めた。【結論】CEA群では下位脳神経麻痺、血腫による気道閉塞が、STENT群では低血圧および除脈、虚血性のイベントが特徴的な合併症として認められ、十分な注意が必要である。CEA群、STENT群いずれも治療成績は良好であったが、現時点ではSTENTは長期成績が不明であり、本疾患に対して我々はCEAを第一選択とし、CEA high risk群にSTENTの適応があるものと考える。


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