第16回日本神経内視鏡学会 抄録
The 16th Annual Meeting of the Japanese Society for Neuroendoscopy

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第1日目、12月4日(金)A 会場(3階 メインホール)18:30〜19:40

イブニングセミナー: 神経内視鏡手術の最近の進歩

座長: 大平貴之

1A-EV-1

神経内視鏡手術と人工髄液
The significance of artificial cerebrospinal fluid as perfusate and neuroendoscopic surgery

宮嶋雅一 (MIYAJIMA Masakazu)、中島 円、石井尚登、中西 肇、新井 一

順天堂大学 医学部 脳神経外科

【目的】神経内視鏡手術と通常の開頭手術と最も異なる点は、前者は水の中で行なう手技である事である。それ故、術中に使用する還流液が術後の回復に極めて重要であることが予想される。還流液の違いが、術後に如何なる影響を及ぼすかについて検討した。【対象と方法】1)ヒトのアストロサイトを通常の培養液で培養し、その後おのおの人工髄液、乳酸加リンゲル液と生理食塩水にて6時間培養した後、RNAを抽出し、DNA microarrayにて遺伝子発現の違いを検討した。2)内視鏡的第3脳室底開窓術(ETV)において還流液に人工髄液を使用した連続20例と対照として乳酸リンゲル液を還流に使用した20例の診療記録による後方視的調査を行なった。【結果】1)人工髄液、乳酸加リンゲル、生理食塩水による培養では、アストロサイトの遺伝子発現に違いを認めた。2)人工髄液使用群では、乳酸加リンゲル液に比較して、有意に術後の発熱の程度は軽く、期間も短かった。その他の項目は有意な差は認めなかった。【結語】ETV術後の高熱は、術中の機械的操作による視床下部の温度調節中枢の一過性の機能障害と考えられていたが、むしろ還流液による視床下部への機能障害が主要な原因と考えられる。

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