第16回日本神経内視鏡学会 抄録
The 16th Annual Meeting of the Japanese Society for Neuroendoscopy

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第1日目、12月4日(金)A 会場(3階 メインホール)9:30〜11:00

シンポジウム 1: 内視鏡治療の現状と今後の展望

座長: 寺本 明、新井 一

1A-S1-4

内視鏡手術による脳出血手術適応の拡大
Recent change of surgical indication for intracerebral hemorrhage mainly treated by neuroendoscopy

渡部剛也 (WATABE Takeya)、小栗大吉、服部夏樹、石原興平、加藤庸子、佐野公俊

藤田保健衛生大学 脳神経外科

【はじめに】脳出血治療において、内視鏡手術の導入により従来治療が困難であった病変が効果的に治療可能となったものがあり、治療方針は変化してきている。われわれの治療経験をもとに、内視鏡手術を主体とした現在の脳出血手術適応につき考察する。【対象と方法】平成18年7月より平成21年7月までの37ヶ月間に当院にて内視鏡手術を施行した脳出血66症例につき、従来の治療と比べ内視鏡手術導入により明らかに治療内容が変化したと考えられる項目につき検討した。【結果・考察】 1.高齢者症例の増加: 治療例中75歳以上22例(33.3%)、80歳以上12例(18.2%)であった。従来開頭手術の侵襲性から血腫除去を躊躇した高齢者症例にも低侵襲的に血腫除去が可能であり、急性期の集中治療期間の短縮、早期の積極的リハビリテーション開始が可能であった。高齢社会への対応に有用と思われる。 2.視床出血に対する内視鏡下血腫除去術: 視床出血に対し経脳室的血腫除去術を試み(15例)概ね良好な結果が得られている。本法は内側から視床にアプローチし、内包を損傷せず血腫除去が可能であり、従来手術適応とならなかった視床出血を積極的に治療している。 3.脳室内出血に対する内視鏡下血腫除去: 19例(28.8%)で合併した脳室内出血に対し血腫除去術を行い、平均ドレナージ期間は4.47日間、全例シャント手術は要しなかった。脳室内出血は基底核部脳出血の予後不良因子であることが報告されているが、内視鏡による積極的な血腫除去により脳室ドレナージ期間の短縮やシャント手術への移行予防が可能であり、早期の血腫除去により周囲脳組織・脳室内組織の減圧が得られ有効と考えられた。【結語】内視鏡手術導入により、その低侵襲性と深部病変への到達性から新たな治療方法が確立され、脳出血治療は変化してきている。内視鏡手術が広く普及した場合は従来の手術適応を再考する必要があると考えられる。

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