第16回日本神経内視鏡学会 抄録
The 16th Annual Meeting of the Japanese Society for Neuroendoscopy

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第1日目、12月4日(金)A 会場(3階 メインホール)9:30〜11:00

シンポジウム 1: 内視鏡治療の現状と今後の展望

座長: 寺本 明、新井 一

1A-S1-5

内視鏡単独経蝶形骨手術によるGH産生下垂体腺腫の治療成績
Surgical outcome of GH secreting pituitary adenomas using endoscopic transsphenoidal surgery

田原重志 (TAHARA Shigeyuki)、石井雄道、竹井麻生、中久木卓也、喜多村孝幸、寺本 明

日本医科大学 脳神経外科

【目的】近年、経蝶形骨手術(TSS)に内視鏡が広く使われるようになっている。我々の施設でも2001年11月から内視鏡単独経蝶形骨手術 (eTSS)を開始し、現在まで709例の手術をおこなった。今回、その中でもGH産生腺腫に着目し治療成績、合併症につき報告する。【方法】eTSSを施行した下垂体腺腫連続症例は573例であり、その中でGH産生腺腫は114例(19.9%)であった。内視鏡は町田製作所またはオリンパス社製の硬性鏡を使用し、可能な限りnavigation systemを併用した。【結果】内視鏡手術は視野が広く、特に視野角70°の硬性鏡を駆使し、鞍上部の摘出率は向上した。また海綿静脈洞浸潤部の摘出率に関してであるが、Knosp分類でgrade 0,1,2で内分泌学的治癒率が81.9%と向上したのに対し、内頚動脈外側を越えるgrade 3,4では16.1%と低かった。また最近では、腺腫の全周が明確に確認できるため、内視鏡下でもcapsulectomyが可能であり、特にenclosed typeの腺腫では摘出の確実性が増した。合併症は術後血腫による視機能低下、外転神経麻痺、失見当識がそれぞれ1例ずつであり(すべて一過性)、当施設の熟練した術者の顕微鏡手術と大きな差は無かった。【結論】視野の広いeTSSの利点は病変に正しくアプローチできるということであり、合併症は最小限に抑えられた。また視野の広さにより鞍上部、海綿静脈洞浸潤部の摘出率が向上したが、腫瘍が頚動脈外側縁を越える症例は摘出率が低下した。また熟練度が増すとともにcapsulectomyも可能であり、治療成績の向上に寄与した。

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