第16回日本神経内視鏡学会 抄録
The 16th Annual Meeting of the Japanese Society for Neuroendoscopy

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第1日目、12月4日(金)A 会場(3階 メインホール)16:00〜17:20

シンポジウム 2: 第三脳室底開窓術: 治療成績の評価と向上のための工夫

座長: 大井静雄、宮嶋雅一

1A-S2-1

3次元multi-modality fusion画像guide下での水頭症を伴う脳室内疾患に対する神経内視鏡手術
Endoscopic neurosurgery for intraventricular lesions with hydrocephalus under 3 dimensional multi-modality fusion image guidance

辛 正廣 (SHIN Masahiro)、金 太一、斉藤延人

東京大学医学部附属病院 脳神経外科

【目的】水頭症に対する神経内視鏡手術では、brain shiftの影響が予測不可能であり、軟性鏡手術では手術視野の軌道が直線的でないことから、現行の術中navigation systemでの術前・術中simulationは、画像の精度と正確さの面から不十分である。今回、我々は従来の3次元画像の構築法であるsurface rendering法とvolume rendering法を組み合わせ、high-quality fusion 3 dimensional computer graphics(HCG)を構築し、水頭症を伴う脳室内疾患に対する神経内視鏡手術での有用性を検討した。【対象】術前にMRI、CT、PETの画像を基にHCGを作成し検討を行った13例を対象(腫瘍性病変7例、中脳水道狭窄、嚢胞性疾患、先天奇形各2例)。術前の手術simulationを行い、術中は必要に応じて側脳室へのentryから病変部への到達まで、内視鏡手術モニターの画像と全く同じようにHCGもコンピューター画面上で追尾(術中tracking)してもらい、これらから得られる情報を術中に応用して手術を施行した。本HCGの有用性をI: confusing, II: not confusing but not useful, III: useful, IV: essentialの4段階に分けて検討した。【結果】本HCG法で構築した画像による術前検討では、術中simulationは、13例中9例でIII又はIVのscoreを得た。特に脳室内の構造が複雑で2次元画像のみでは解釈が難しい症例やbiopsyを必要とする腫瘍性病変で特に有効であり、術中trackingが奏功した。しかしながら、第三脳室底開窓術のみの3例では、HCGは克明に術中所見をsimulateしていたが2次元画像情報と比し明らかな有用性は証明されなかった。又、pineal germinomaの1例では、術前にspontaneous regressionを示したことから、術中所見が若干術前所見と異なっていたが、手術の妨げとはならなかった。【結語】脳室内疾患に対するHCG guide下での神経内視鏡手術は、治療効果と安全性の向上に有効であり、今後の手術の発展と術者教育に大いに貢献するものと思われる。

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