第16回日本神経内視鏡学会 抄録
The 16th Annual Meeting of the Japanese Society for Neuroendoscopy

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第1日目、12月4日(金)A 会場(3階 メインホール)16:00〜17:20

シンポジウム 2: 第三脳室底開窓術: 治療成績の評価と向上のための工夫

座長: 大井静雄、宮嶋雅一

1A-S2-5

当施設における第3脳室底開窓術の治療成績
Treatment result of endoscopic third ventriculostomy

辻本真範 (TSUJIMOTO Masanori)、師田信人、荒木 尚

国立成育医療センター 脳神経外科

当施設における第3脳室底開窓術の治療成績に関して検討を行った。【対象および方法】2002年4月から2009年3月の間に治療を行った219名の水頭症患者のうち第3脳室底開窓術(endoscopic third ventriculostomy:ETV)を施行した18歳未満の40名(男20名:女20名、生後3日〜17歳:平均3.3歳、中央値1.8歳)を対象とした。治療成績および追加治療の有無に関して検討を行った。【結果】40名に対して49回、平均1.2回のETVを施行した。26名(1カ月〜17歳:平均6.1歳、中央値3.8歳)は単回ETV、14名(生後3日〜4歳:平均0.8歳、中央値0.3歳)は複数回治療を要し、3名はETVおよび脈絡層焼灼術、中隔穿孔術を追加、7名は初回ETV後、3名は複数回ETV後にVPシャント術を施行した。1歳未満は17名、10名は複数回治療を行い、7名はシャント術が施行された。このうち6カ月未満は12名、7名にVPシャント術が施行されている。合併病態は脳腫瘍14名、中脳水道狭窄症6名、Dandy-Walker症候群4名、脊髄髄膜瘤4名、未熟児脳室内出血後4名、嚢胞性病変2名、その他9名であった。中脳水道狭窄は6名中5名、脳腫瘍は14名中13名においてETVにて治療可能であった。未熟児脳室内出血の4例は全例VPシャント術へ移行した。Dandy-Walker症候群の4名中3名はETVにて治療可能、1名はVPシャント術を施行した。合併症は手技中に第3脳室底からの出血のため断念した症例が1例あった。【結語】中脳水道狭窄を伴う病態に合併した水頭症に対してはETV成功率85.0%であり良好な治療成績であった。未熟児脳室内出血後や1歳未満の症例はETVのみでの治療は難しい場合が多く、術後の厳重な経過観察と追加治療の可能性を念頭に置き治療計画を立てる必要があると考えられた。

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