第16回日本神経内視鏡学会 抄録
The 16th Annual Meeting of the Japanese Society for Neuroendoscopy

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第1日目、12月4日(金)A 会場(3階 メインホール)16:00〜17:20

シンポジウム 2: 第三脳室底開窓術: 治療成績の評価と向上のための工夫

座長: 大井静雄、宮嶋雅一

1A-S2-7

第三脳室底開窓術術後の髄腔・脳室内圧の変化の検討 —adaptation periodの術後管理のために
Intraventricular pressure monitoring after thirdventriculostomy-for the postoperative effective management of the adaptation period

新 靖史 (SHIN Yasushi)、松山 武、田中寛明、三島秀明、川口正一郎

奈良県立奈良病院 脳神経外科

水頭症に対する第三脳室底開窓術(TVS)は、術後早期から効果がほぼ一定するシャント手術に対し、異物を入れないメリットは大きいが、髄液循環の変化の時期(adaptation period)を経て病態が改善する特徴がある。この病態の変化は、髄液吸収能、髄液腔の状態、髄液循環の閉塞部位などにより異なるが、どのような症例に第三脳室底開窓術が有効かを考え、術後の経過をできるだけ低襲侵に安全に診るために、第三脳室底開窓術後adaptation periodの脳室内圧の変化を検討した。 対象はTVSを施行し、術後圧変化をみた水頭症11例(脳内出血・脳室内出血4例、小脳出血2例、髄膜炎2例、中脳水道狭窄症1例、脳腫瘍2例)圧をみる方法は、治療時期により腰椎穿刺とICPセンサーを用いる方法の二法で行った。腰椎穿刺を行い圧変化をみた症例(圧の観察期間3日—20日)6例。この内3例ではTVSのあと脳室ドレナージを留置し、徐々に圧を上げるようにして管理を行った。(2-6日の留置、平均3.5日)、3例では脳室ドレナージを留置せず腰椎穿刺を行い圧を測定し、髄液排除を行った。術後ICPセンサーの留置して圧変化をみた症例(圧の観察期間3日—6日)5例。急性期に脳室ドレナージを行い、ドレーンを抜去して第三脳室底開窓術を行い、ICPセンサーを留置したもの3例。比較的緩徐に進行した水頭症に対し、TVSを行い、ICPセンサーを留置したもの2例。ICPセンサー留置例では、留置後には頭蓋内を閉鎖し、脳室ドレナージは行わなかった。結果・考察シャントを要した例は2例(脳室ドレナージでは症状の消失が見られず、シャント留置に至った。) それ以外の症例では追加の手術なく水頭症症状は改善した。術後1-4日の間に、第三脳室内の内圧が高くなる時期(15-27mmHg )があり、その後徐々に圧が下がった。結語TVS術後に第三脳室内の圧が上昇する時期があり、この時期をモニターして管理することは、襲侵性と安全性からも有用な方法となる。

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