第16回日本神経内視鏡学会 抄録
The 16th Annual Meeting of the Japanese Society for Neuroendoscopy

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第1日目、12月4日(金)B 会場(2階 203, 204)15:00〜16:10

ミニシンポジウム 1: 内視鏡的脳内・脳室内血腫除去術: 有効性に関する検討

座長: 冨永悌二、佐藤慎哉

1B-MS1-5

予後不良な脳室内出血についての検討
The study of outcome after surgery for Intra Ventricular Hemorrhage

石原興平 (ISHIHARA Kohei)、渡部剛也、小栗大吉、伊藤圭介、前田晋吾、山田康博、服部夏樹、加藤庸子、佐野公俊

藤田保健衛生大学 脳神経外科

目的 脳室内出血は脳出血やクモ膜下出血において予後不良因子と考えられているが、内視鏡的血腫除去を行うことにより治療管理に難渋することは少なくなってきている。しかし、内視鏡治療を行ってもなお予後不良な脳室内出血が存在する。我々の経験から予後不良例を検討し、その病態的特徴につき検討する。対象 脳室内出血は種々の出血性疾患に合併することが多く、予後は原疾患の重症度に左右されるため、脳室内出血自体により予後が不良となったと考えられる症例につき検討した。対象は2006年10月から2009年7月の期間で内視鏡的血腫除去を必要とした脳室内出血38例で予後不良例は5例であり、いずれの症例もGOS Dであった。年齢は53歳〜79歳で、男性2例、女性3であった。このうち出血のtypeは術前CT上血腫がmassiveで周囲脳組織にlow density areaをきたしているMassive IVH3例、血腫が硬く血腫除去が十分に行えなかったHard clot type 4例であった。Hard clot typeには抗血小板薬内服2例、骨髄異形成症候群1例、高度なRAによりステロイド・免疫抑制剤内服1例であった。結果 Hard clot typeにより血腫除去不十分であった症例では3例とも血腫がゴム様・弾性的であり非常に硬く、十分な血腫除去が不能であった。いずれの症例でも抗血小板薬内服あるいは骨髄異形成症候群による血小板機能の低下があり、血小板機能の減弱との関連が示唆された。Massive IVHにおいては術前の頭部CTにて脳室周囲にlow density areaを認め、血腫除去後も進行性に同部位を中心に脳腫脹がみられた。術中所見にて脳室壁の損傷・脳組織の露出が認められ、脳室内出血が周囲組織に対して破壊性に働いたことがうかがわれた。考察 内視鏡血腫除去術にても上記の病態を有する症例では予後が悪く、脳室内出血に対する内視鏡治療の限界と考えられた。今後血腫除去不十分例には血腫溶解療法などの対策を検討中である。

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