第16回日本神経内視鏡学会 抄録
The 16th Annual Meeting of the Japanese Society for Neuroendoscopy

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第1日目、12月4日(金)B 会場(2階 203, 204)15:00〜16:10

ミニシンポジウム 1: 内視鏡的脳内・脳室内血腫除去術: 有効性に関する検討

座長: 冨永悌二、佐藤慎哉

1B-MS1-6

脳室穿破を伴う視床出血に対する内視鏡下血腫除去術の役割〜脳卒中地域連携パスの視点から〜
Role of endoscopic evacuation for thalamic hematoma with intraventricular perforation

岩戸雅之 (IWATO Masayuki)、東壮太郎、岡田由恵

恵寿総合病院 脳神経外科

【目的】近年光学機器の発達により高い画像解像度が得られ、低侵襲かつ安全な内視鏡下血腫除去が可能になっている。しかし、内視鏡治療後の中長期予後に関する議論は不十分である。脳卒中地域連携パスの視点から内視鏡下血腫除去術の役割について検討する。【対象と方法】1998年4月から2009年6月に高血圧性脳内出血483例に対し、内視鏡下脳内血腫除去術を74例に施行した。脳室穿破を伴う視床出血162例に対し、15(パス導入前14、パス導入後1)例に手術を施行した。パス導入前は、手術群14例(CT分類で1b:4、2b:8、3b:2)と保存的加療群28例(CT分類で1b:9、2b:18、3b:1)の平均在院日数、退院時のmodified Rankin Scale (mRS)を比較した。パス導入後は、手術例1例(3b)と保存的加療1例(2b)の機能回復の推移を比較した。【結果】 高血圧性脳内出血483例の内訳は視床162例、被殻132例、皮質下90例、小脳56例、脳幹24例、脳室内19例であった。視床出血CT分類は94例中、1a:30 (32%)、1b:17 (18%)、2a:10 (11%)、2b:29 (31%)、3a:1 (1%)、3b:7 (7%)であった。回復期を含めた平均在院日数は手術群で133日、保存的加療群で136日であった。退院時のmRSは手術群で3.5、保存的加療群で3.6であった。パス導入後の対象症例はいずれも右片麻痺、失語症を伴っていたが、手術例で術後1ヶ月からの自発語を含む意思疎通と自力経口摂取の改善が著明であった。【考察】 パス導入前は内視鏡手術黎明期にあり、1)血腫除去技術が未確立、2)手術症例選択が不適切であった可能性が示唆される。パス導入後は回復期を含めた在院日数の短縮化および介護満足度を高め在宅介護率向上の観点からの手術症例選択が必要であると考える。

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