第16回日本神経内視鏡学会 抄録
The 16th Annual Meeting of the Japanese Society for Neuroendoscopy

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第1日目、12月4日(金)B 会場(2階 203, 204)16:10〜17:25

ミニシンポジウム 2: 経鼻的内視鏡手術: 顕微鏡手術との比較

座長: 阿部琢巳、田原重志

1B-MS2-2

下垂体手術における内視鏡手術と顕微鏡手術の比較ー内視鏡手術は万能か?
Comparison of endoscopic surgery and microscopic surgery in the pituitary surgery.

富永 篤 (TOMINAGA Atsushi)、迫口哲彦、木下康之、有田和徳 1、杉山一彦、江口国輝、栗栖 薫

広島大学 脳神経外科、鹿児島大学 脳神経外科 1

経蝶形骨洞手術では内視鏡手術の利点が生かしやすく長所も多い。顕微鏡手術で可能な操作のほとんどは内視鏡手術でも可能である。一方で内視鏡下では操作が困難である局面も存在する。このような理由から我々は経蝶形骨洞手術は顕微鏡と内視鏡を併用して行っている。顕微鏡と内視鏡を使用している立場から、手術成績を含めて顕微鏡手術と内視鏡手術を比較した。【対象と方法】治療成績の比較しやすいfunctional adenomaにおいて本格的に内視鏡を導入した2000年以降とそれ以前の顕微鏡手術との治療成績を比較した。2000年以降のGH産生下垂体腺腫73例とPloactinoma65例について術後正常化率を比較した。顕微鏡の方が操作しやすい局面、内視鏡の方が操作しやすい局面それぞれについて事例を提示する。【結果】GHomaにおいてはknosp grade 0-2が56例で44例(79%)が治癒基準を満たした。顕微鏡下のみの手術では24例中17例(71%)であった。全体では内視鏡使用症例73例中47例(64%)が治癒基準をみたした一方で顕微鏡下では32例中18例(56%)が治癒基準をみたした。PRLomaでは術翌日のPRLが5以下となった症例が65例中39例(60%)、顕微鏡下手術例では17例中10例(59%)であった。内視鏡手術では特に海綿静脈洞への進展度が大きい症例で手術成績の改善が認められるが側方進展の少ないmicro adenomaでは顕微鏡下手術と内視鏡手術に差はない。正面視が中心となる手術では顕微鏡下の操作のほうが操作性がよく、fibrousな腫瘍では下垂体と腫瘍境界面の判別がしやすい。一方で同じ正面視でも腫瘍上面で下垂体と腫瘍被膜を剥離するには内視鏡下のほうが腫瘍被膜をみつけやすい。【結論】海綿静脈洞浸潤症例や上方進展度の強い下垂体腺腫では明らかに内視鏡手術が優れる。正面視では顕微鏡手術が微細な構造を観察できfibrousな腫瘍では境界面を見つけやすい。双方の長所を生かした手術が理想的である。

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