第16回日本神経内視鏡学会 抄録
The 16th Annual Meeting of the Japanese Society for Neuroendoscopy

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第1日目、12月4日(金)B 会場(2階 203, 204)16:10〜17:25

ミニシンポジウム 2: 経鼻的内視鏡手術: 顕微鏡手術との比較

座長: 阿部琢巳、田原重志

1B-MS2-3

下垂体腫瘍摘出術における顕微鏡下手術と内視鏡下手術での治療成績の比較
The comparison of the surgical outcome between microscopic and endoscopic surgery for pituitary adenoma

安斉公雄 (ANZAI Kimio)、伊東民雄、福井崇人、中村博彦

中村記念病院 脳神経外科

【目的】下垂体腫瘍摘出術における顕微鏡下手術と内視鏡下手術での治療成績を比較した。【対象・方法】過去、当院にて施行された下垂体腫瘍摘出術184件(169例)を対象とした。男性は72例、女性は97例で、平均年齢は50.4歳(18−79歳、中央値は53歳)であった。機能性腫瘍例は64件(PRL:33、GH:23、ACTH:7、TSH:1)、非機能性腫瘍例は120件であった。顕微鏡下で摘出術が行われたのは90件(機能性:25、非機能性:65)、内視鏡下では94件(機能性:39、非機能性:55)、であった。全例、術前と術後のMRIを比較して腫瘍の摘出度を評価し、機能性腫瘍に関しては血清中のホルモン基礎値にて治療効果を判定した。術中の髄液漏および手術操作に起因する合併症についても評価し、比較検討を加えた。【結果】非機能性腫瘍例における全摘出率は顕微鏡下手術38.5%(25/65)に対して内視鏡下手術では43.6%(24/55)であったが両群間にて有意差は認められなかった。機能性腫瘍例における術後の当該ホルモン基礎値の正常化率は、顕微鏡下手術20.0%(5/25)に対して内視鏡下手術では56.4%(22/39)であり内視鏡下手術群での正常化率が有意に高かった。術中の髄液漏は30件(16.2%)にて認められ、顕微鏡下手術での発生率15.6%(14/90)と内視鏡下手術での発生率17.0%(16/94)の間に有意な差は認められなかった。手術操作に起因する重大な合併症については、顕微鏡下手術にて7件(7.8%、全例が出血性合併症、2例の内頚動脈損傷を含む)、内視鏡下手術にて3件(3.2%、出血性合併症:2、血管解離による内頚動脈閉塞症:1)で認められた。【結論】下垂体腫瘍摘出術において、治療成績、合併症ともに内視鏡下手術の方が良好な成績であると考えられた。

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