第16回日本神経内視鏡学会 抄録
The 16th Annual Meeting of the Japanese Society for Neuroendoscopy

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第1日目、12月4日(金)B 会場(2階 203, 204)16:10〜17:25

ミニシンポジウム 2: 経鼻的内視鏡手術: 顕微鏡手術との比較

座長: 阿部琢巳、田原重志

1B-MS2-5

下垂体腫瘍に対する顕微鏡手術から内視鏡下経鼻的手術へ
Transsphenoidal surgery for pituitary tumors from microsurgery to the endonasal approach

岩井謙育 (IWAI Yoshiyasu)、吉村政樹、古下尚美 1、楠木誠 2

大阪市立総合医療センター 脳神経外科、大阪市立総合医療センター 耳鼻咽喉科 1、中村耳鼻咽喉科クリニック 2

(目的)同一術者が、sublabial approachによる顕微鏡手術から、両側鼻腔を経由した内視鏡下経鼻的下垂体手術への移行を経験したので報告する。(方法)1994年1月より2009年7月まで139例の経鼻的下垂体手術を施行した。うち2003年まではsublabial approachによる顕微鏡下手術を行ってきたが、2003年より耳鼻咽喉科医との協同での内視鏡下両側経鼻的下垂体腫瘍摘出術に段階的に移行した。(結果)顕微鏡下手術は99症例(123回)に行い、内視鏡下手術は40例(48回)に施行した。内視鏡下手術に移行したことにより、腫瘍摘出度は改善した。合併症の出現は、顕微鏡手術例の1例(0.8%)において髄膜炎と髄液漏を認め、術後の鼻出血は、顕微鏡手術では3例(2.4%)、内視鏡手術では1例(2.1%)に認めたが、両者ともその他の重篤な合併症は認めなかった。術者として両者を経験した立場から、内視鏡手術の利点として、1)広い視野が得られ、顕微鏡手術に比して、より広い鞍底の開窓が可能であり、それにより腫瘍の摘出程度は増加した(あくまでも鞍上部腫瘍の摘出は、無理の無い程度にとどめるが)。2)両側鼻腔を使用することにより、顕微鏡手術と同じ様な手術操作性が得られた。3)内視鏡手術の方が、術後の疼痛、鼻処置を含め、患者の負担が軽かった。(結論)内視鏡下経鼻的下垂体腫瘍摘出術は、2D画面に慣れる必要があり、なお手術機器の開発、改善が必要と思われるが、両側鼻腔を使用することにより、顕微鏡下手術と同様の手術操作が可能であり、副鼻腔内視鏡操作に慣れた耳鼻咽喉科医との協同手術を行うことにより、より確実で安全な手術が行えた。

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