第16回日本神経内視鏡学会 抄録
The 16th Annual Meeting of the Japanese Society for Neuroendoscopy

前の演題 次の演題

第1日目、12月4日(金)B 会場(2階 203, 204)16:10〜17:25

ミニシンポジウム 2: 経鼻的内視鏡手術: 顕微鏡手術との比較

座長: 阿部琢巳、田原重志

1B-MS2-6

内視鏡単独経蝶形骨洞手術の有用性
Usefullness of pure endoscopic endonasal trassphenoidal surgery

吉本幸司 (YOSHIMOTO Koji)、庄野禎久、佐々木富男

九州大学 大学院医学研究院 脳神経外科

(目的)経鼻的経蝶形骨洞手術においては、視野の広さから内視鏡手術の有用性が多く報告されている。当科でも最近は内視鏡単独で経蝶形骨洞手術を行っており、今回これらの症例の経験から内視鏡単独経蝶形骨洞手術の有用性とその問題点について検討した。(対象)2008年12月から2009年7月までに当院で内視鏡単独手術を行った17例を対象とした。男性8例、女性9例、年齢は19-77歳(平均46歳)であった。症例の内訳は下垂体腺腫11例(Non-functioning 6例、Acromegaly 2例、Prolactinoma 2例、TSHoma 1例)で3例が再発例である。その他ラトケ嚢胞2例、頭蓋咽頭腫1例、Carcinoma 3例である。全例一側鼻腔から鼻鏡を用いた内視鏡単独経蝶形骨洞手術を行った。(結果)下垂体腺腫に関してはトルコ鞍側方や上方を直視下に摘出でき、全例でほぼ全摘が可能であり、機能性腺腫についてはホルモン値も正常化した。特に再発例では初回顕微鏡手術時に死角になっていたと思われる部分の腫瘍摘出が可能であった。頭蓋咽頭腫の症例でほとんどの嚢胞壁が摘出できた。Carcinomaの2症例については生検術にとどめたが、その1症例では内視鏡では骨病変の微細は性状の違いが判別不可能であったため組織採取時にのみ顕微鏡を導入した。それ以外の症例ではすべて内視鏡のみで手術を行うことが可能であった。(結論)内視鏡単独手術では止血操作も十分可能であり、海綿静脈洞側や鞍上部方向に進展する腫瘍を直視下に摘出できるため、明らかに摘出術も向上し有効性は高いと考えられた。内視鏡では顕微鏡と違い立体視ができないとう問題点は、数例経験するだけで克服できるものであった。しかし、骨病変など微細な性状の判別は不可能であり、今後の内視鏡技術の更なる発展が望まれる。

Home ご案内 日程表 プログラム 1日目 プログラム 2日目