第16回日本神経内視鏡学会 抄録
The 16th Annual Meeting of the Japanese Society for Neuroendoscopy

前の演題 次の演題

第1日目、12月4日(金)B 会場(2階 203, 204)8:30〜9:30

一般口演 1: 脳出血

座長: 加藤庸子、石原正一郎

1B-O1-4

重症脳室内出血に対する超急性期脳室内血腫除去
Management of severe intraventricular hemorrhage

田中良英 (TANAKA Yoshihide)、久保篤彦、味村俊郎 1、綾部純一、竪月順也、坂本雄大、渡辺正英、田中直樹 1

横須賀共済病院 脳神経外科、藤沢市民病院 1

成人発症の重症脳室内出血4例に対して神経内視鏡下血腫除去を行ったので、その経験に考察を加えて報告する。症例は、32歳から65歳(平均44歳)、男性1例、女性3例であった。来院時の意識状態は200/JCS以上の昏睡状態で、2例では除脳肢位を呈していた。頭部CTの所見は、全例で鋳型状脳室内血腫を認め、第三脳室、中脳水道、第四脳室を充満し、急性水頭症を呈していた。出血源精査では、もやもや病2例、破裂脳動脈瘤(前交通動脈瘤)2例であった。手術は超急性期に局所麻酔下もしくは全身麻酔下に両側前頭部に穿頭を行い、神経内視鏡下に血腫除去を行った。穿頭部より前角経由で脳室内に透明シースを挿入し、まず硬性鏡下に適宜洗浄を繰り返しつつ側脳室内の血腫を吸引除去し、脈絡叢、静脈など解剖学的にメルクマールになる構造物を確認後、モンロー孔近傍にシースを進め、第三脳室内の血腫除去を行った。次に軟性鏡に持ち替え、脳室内の洗浄・観察、working channelを使用した血腫吸引を行い、最終的に脳室ドレナージチューブを留置して終了した。全例で術中・術後での脳室内再出血は認めず、また特に合併症を認めなかった。3例でVP shuntが必要となり、もやもや病の一例はバイパス術を行い、破裂脳動脈瘤の2例はクリッピングを行った。それぞれのmRSは、2、3、4、5各一例ずつであった。脳室内出血の病態は急性水頭症だけでなく視床下部や脳幹組織に対する直接圧迫も伴い、重症例においては意識の回復以前に四肢の廃用性萎縮をきたしてしまうことが多く、予後不良とされている。一方で他の脳出血にみられないような著明な回復をたびたび経験する。今回の検討においては、重症脳室内出血例に対する超急性期治療として神経内視鏡治療の貢献度は大きいと考えられた。

Home ご案内 日程表 プログラム 1日目 プログラム 2日目