第16回日本神経内視鏡学会 抄録
The 16th Annual Meeting of the Japanese Society for Neuroendoscopy

前の演題 次の演題

第1日目、12月4日(金)B 会場(2階 203, 204)8:30〜9:30

一般口演 1: 脳出血

座長: 加藤庸子、石原正一郎

1B-O1-6

視床出血に対する経脳室的内視鏡血腫術後の機能評価
Evaluation of functional outcome after transventricular endoscopic removal of thalamic hemorrhage

渡部剛也 (WATABE Takeya)、小栗大吉、服部夏樹、石原興平、加藤庸子、佐野公俊

藤田保健衛生大学 脳神経外科

【はじめに】視床出血は従来手術適応となることが少なかったが、われわれは内視鏡手術の特性を生かした経脳室的血腫除去術を積極的におこない良好な結果を得ている。本法は脳室経由で内側から視床にアプローチするため重要構造物を損傷することなく血腫除去が可能で、術後に運動機能、言語機能の改善が得られた症例が存在したことから、機能予後改善を目的とした手術適応という可能性も考えられる。われわれの経験から、本法による術後の機能予後につき評価し報告する。【対象と方法】当施設にて平成18年10月から平成21年7月までの34カ月間に経脳室的内視鏡下血腫除去術を施行した15例につき、術後の症状の改善につき検討した。手術適応は頭部CT上血腫の長径が25mm以上で血腫対側の片麻痺を認める症例とした。【結果】4例で運動麻痺の改善、3例で失語症の改善が認められた。全15例中GOSがGRでADLが自立となった症例が2例存在した。また、手術待機中に片麻痺の悪化をきたした症例が2例存在し、1例では術後麻痺の改善が得たが他の1例では改善が得られなかった。手術により運動機能・言語障害の永続的悪化をきたした症例は認められなかった。【考察】 視床での血腫の発生部位・伸展方向により症状は異なるが、錐体路の損傷を伴わない場合血腫除去後の運動機能改善が期待できる。保存的治療では時間経過とともに症状の悪化をきたす症例が存在するが、圧迫による機能不全が不可逆性障害となる以前に除圧が得られれば後遺障害を回避できる可能性がある。【結語】脳出血の手術効果についての考察はこれまでにも議論され、臨床試験で実証する試みがなされてきたがいずれも有効性が証明されるにいたっていない。視床はそれ自体と周囲に重要機能が集中しているため、機能予後につき評価が比較的行いやすいと考えられ、多岐にわたる角度から評価し検討する必要がある。

Home ご案内 日程表 プログラム 1日目 プログラム 2日目