第16回日本神経内視鏡学会 抄録
The 16th Annual Meeting of the Japanese Society for Neuroendoscopy

前の演題 次の演題

第1日目、12月4日(金)C 会場(2階 特別会議室)13:05〜13:35

ムービーセッション 1: 合併症ほか

座長: 赤井卓也

1C-Mov1-5

髄膜炎を合併した出血後水頭症に対するre-do ETVの一例
A case of post-hemorrhagic hydrocephalus with meningitis treated by re-do ETV

原田敦子 (HARADA Atsuko)、西山健一 1、北澤圭子 2、小田 温 2、小出 章 2、藤井幸彦 1

新潟こばり病院 脳神経外科、新潟大学脳研究所 脳神経外科 1、村上総合病院 脳神経外科 2

感染や脳室内出血を伴った非交通性水頭症に対するETVの閉塞率が高いという報告は多数みられるが、閉塞機序や閉塞部位の病理について検討されたものは少ない。今回視床出血による閉塞性水頭症後に髄膜炎を併発した症例にETVを行ったが、stomaの閉塞が認められ再度のETV (re-do ETV)を施行した。その際に閉塞部位の観察と生検を行い、stomaの閉塞機序について検討したので報告する。
症例は60歳女性。突然の意識障害にて発症し、深昏睡、四肢麻痺の状態で村上総合病院に搬送された。来院時CTで血腫の脳室穿破による閉塞性水頭症を伴う左視床出血を認めた。同日緊急で両側脳室ドレナージ(前角穿刺)を施行し、意識障害は著明に改善した。その後S. epidermidisによるドレナージ感染を来たし、14病日にドレナージを抜去したが、水頭症が進行したため、16病日に左脳室ドレナージを行った。その後も発熱が続き、ドレナージの長期留置は困難と考えられたため、29病日にETVを行った。術後2週間は脳室拡大がなく経過良好であったが、45病日より意識障害、発熱がみられた。CTで脳室拡大がみられ、髄液検査からAspergirusが検出された。55病日にre-do ETVを行った。第三脳室底のstomaは開存していたが、直下のリリキスト膜が肥厚し、CSF flowを妨げていた。リリキスト膜を可能な限り切除し、橋前槽の構造物、第三脳室底のto and fro movementを確認し手術を終了した。肥厚したリリキスト膜を生検したところ、マクロファージや単核球の浸潤を伴った肉芽組織であった。その後の経過は良好で、MRI上stomaの開存が確認されている。
本症例より、感染および血腫を伴う水頭症例では炎症細胞の浸潤によるリリキスト膜の肥厚で、ETVが術後閉塞し得ることが確認された。またその際re-do ETVは有効であることが示唆された。

Home ご案内 日程表 プログラム 1日目 プログラム 2日目