第16回日本神経内視鏡学会 抄録
The 16th Annual Meeting of the Japanese Society for Neuroendoscopy

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第1日目、12月4日(金)E 会場(3階 ホワイエ ANA側)13:05〜13:35

ムービーセッション 4: 症例報告 1

座長: 村井尚之

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神経内視鏡下にて内視鏡的透明中隔開窓術を施行した乳癌髄膜播種の1症例
A case of ventricular septostomy using neuroendoscopy.

松川東俊 (MATSUKAWA Hidetoshi)、藤井本晴、山本大輔、村形 敦、篠田正樹、石川陵一

聖路加国際病院 脳神経外科

症例は32歳女性.2005年より左炎症性乳癌に対して手術及び放射線化学療法を継続してきた。2009年6月に徐々に増悪する頭痛の精査で施行した頭部MRI検査及び髄液検査にて乳癌髄膜播種の診断となった。診断後は腰椎穿刺による髄注療法を継続してきたが,今回Ommaya reservoir留置術目的に2009年7月当科へ転科となった.造影頭部MRI検査及び脊椎MRIでびまん性の増強域を認めるとともに、透明中隔嚢胞を認めた。転科後に神経内視鏡を用いた透明中隔開窓術を施行し,Ommaya reservoir留置術を施行した。正中線右側4cm、冠状縫合前方1cmにburr hole craniostomyを加えた。右側脳室前角に穿刺を加えCodman Sheath 14Fr,Oi Handy ProRを使用し、緊満した透明中隔を確認した。その後Monopolar coagulatorにて透明中隔を穿孔し、3F Fogaty catheterにて穿孔部を拡張した。透明中隔腔に入り、対側のseptostomyを同様処置にて施行した。Sheathを左側脳室前角まで進め、Burr hole typeのOmmaya reserviorを先端より3cmの部分に側溝を加え、6cm挿入し手術を終了した。手術終了後はOmmaya reservoirからMTX+PSL髄注を施行している。本症例のように癌腫の髄膜播種では,原発巣に対する治療に加えて髄注療法が重要となる。透明中隔嚢胞は基本的に独立した腔であるが、第3脳室と交通していることがある。多くは無症状であるが増大すると共に水頭症を呈し手術が必要となることがある。神経内視鏡の併用による透明中隔嚢胞の開放は、播種病巣への薬剤の到達促進及び水頭症の予防を一期的に施行したこととなる。
本症例は,乳癌髄膜播種に対するOmmaya reservoir留置及び透明中隔開窓術に神経内視鏡が有用であった1例と考えられた。

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