第16回日本神経内視鏡学会 抄録
The 16th Annual Meeting of the Japanese Society for Neuroendoscopy

前の演題

第1日目、12月4日(金)E 会場(3階 ホワイエ ANA側)13:35〜14:05

ムービーセッション 5: 症例報告 2

座長: 野村貞宏

1E-Mov5-5

中間髄帆に出血し脳室内出血をきたした1例
hemorrhage in velum interpsitum pressenting as a intraventricular hemorrhage: case report

服部夏樹 (HATTORI Natsuki)、渡部剛也、前田晋吾、石原興平、田中鉄兵、加藤庸子、佐野公俊

藤田保健衛生大学 医学部 脳神経外科学講座

【目的】我々は中間髄帆に出血をきたし脳室内出血をきたした症例を経験したため、その病態と治療法につき考察を加え報告する。【症例】17歳女性、16歳で一過性視力障害を認め、視神経炎の診断で治療された既往歴がある患者。2009年6月、就寝中に激しい頭痛により覚醒し、その後嘔吐を繰り返したため当院へ救急搬送された。来院時JCS 10、GCS E3V4M6、頭痛と軽度意識障害以外に局所的神経脱落症状はなく、頭部CT上両側側脳室から第4脳室まで広がる血腫と第3脳室上部・脳梁より下部の中間髄帆に血腫を認めた。入院後脳血管撮影を施行したが明らかな異常血管は認めず、ガレン大静脈から直静脈洞の描出遅延とラベ静脈の有意な発達を認めた。入院当日脳室ドレナージを行い、第3病日に内視鏡的血腫除去術を施行。術中、拡張した内大脳静脈が血腫内に認められ、同部位の血腫が他より硬く出血原であることが示唆された。術後、意識状態は徐々に改善し後遺障害なく自宅退院となった。発症3週間での血管撮影ではガレン大静脈・直静脈洞の描出遅延は改善されていた。【考察】脳室内出血の原因として高血圧性脳出血や破裂脳動脈瘤が多く、次いでもやもや病、AVM、脳室内腫瘍、血液凝固異常などがある。今回、血管撮影上明らかなAVM、もやもや血管は認められなかった。出血の原因はガレン大静脈〜直静脈洞の何らかの血流障害による静脈うっ滞により中間髄帆内を走行する内大脳静脈、またはその分肢が出血をきたし脳室内へ広がった可能性が考えられる。また発症約1年前に頭部MRIを施行されており中間髄帆が通常よりわずかに拡張してみられる。中間髄帆内を走行する静脈群に走行異常が存在し出血の一因となった可能性も考えられる。

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