第16回日本神経内視鏡学会 抄録
The 16th Annual Meeting of the Japanese Society for Neuroendoscopy

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第2日目、12月5日(土)A 会場(3階 メインホール) 15:30〜16:45

パネルディスカッション 3: 内視鏡的腫瘍生検術の有用性と診断率向上に対する工夫

座長: 山田和雄、峯浦一喜

2A-PD3-2

当院における脳室内および脳室近傍腫瘍性病変に対する神経内視鏡手術
Neuroendoscopic surgery for intravenricular or paraventricular tumors in Ehime University Hospital

大上史朗 (OHUE Shiro)、岩田真治、白石俊隆 1、高野昌平、原田広信、久門良明、大西丘倫

愛媛大学大学院 脳神経病態外科学、済生会今治病院 脳神経外科 1

【目的】近年、脳室内もしくは脳室近傍の腫瘍性病変に対しては、神経内視鏡を用いた手術は治療の選択肢の一つとなっている。今回我々は、当院での脳室内および脳室近傍腫瘍性病変に対する神経内視鏡手術の手術成績について検討した。【方法】対象は、2002年より当院にて神経内視鏡手術を施行した脳室内および脳室近傍腫瘍性病変26例とした。全例、全麻下に軟性神経内視鏡(町田社製NEU-4L)を用いて、病変部の生検、切除を行うとともに、必要な症例に対しては、ETVやseptostomyなども併せて行った。術中の出血に対しては、洗浄、PAL-1, ME-2を用いた。【成績】1)26例に対して、27回の神経内視鏡手術を施行した。その手技は生検:24回、のう胞壁切除:3回であった。2)水頭症合併例は18例で、ETVを11例に、Septostomyを10例に施行した。3)27回の手術で、25例に病理確定診断を得られた。内訳は、神経膠腫9例、胚細胞腫瘍7例、悪性リンパ腫4例、コロイドのう胞2例、中枢性神経細胞腫、頭蓋咽頭腫、過誤腫各1例であった。4)確定診断の得られなかった2例は、脳室内出血をきたした毛様性星状細胞腫と松果体部未分化奇形腫の症例であった。前者は後日再出血時の神経内視鏡下生検術で確定診断が得られ、後者は腫瘍増大のために開頭摘出術を要した。5)術後神経症状の悪化を伴う合併症は出現しなかったが、無症候性の脳内出血、硬膜下水腫および皮下髄液貯留を各1例ずつに認めた。6) 水頭症に対する処置を行った18例では、septostomyの閉塞により対側にVP shuntを必要とした1例以外、水頭症の再発はなかった。【結論】脳室内および脳室近傍の脳腫瘍に対する神経内視鏡手術は、組織診断が得られるとともに、水頭症に対する手術が同時にかつ安全に行える点で有用であった。

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