第16回日本神経内視鏡学会 抄録
The 16th Annual Meeting of the Japanese Society for Neuroendoscopy

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第2日目、12月5日(土)A 会場(3階 メインホール) 15:30〜16:45

パネルディスカッション 3: 内視鏡的腫瘍生検術の有用性と診断率向上に対する工夫

座長: 山田和雄、峯浦一喜

2A-PD3-3

70歳以上高齢者の脳室及び脳室近傍病変に対する神経内視鏡治療の検討
Neuroendoscopic surgery for cerebral ventricular lesions in elderly patients

中島伸幸 (NAKAJIMA Nobuyuki)、秋元治朗、深見慎二郎、和田 淳、堤 将輝、原岡 襄、三木 保

東京医科大学 脳神経外科

【目的】70歳以上の高齢者の脳室及び脳室近傍病変に対する神経内視鏡手術の有用性に関して検討した.【対象と方法】1997年より2009年に同一施設にて施行された70−84歳(中央値77歳),男性7例,女性12例,計19例.病変の部位は,側脳室5例,鞍上部4例,松果体部3例,中脳3例,視床2例,後頭蓋2例.病理診断は悪性リンパ腫5例,転移性脳腫瘍2例,神経膠腫2例,松果体芽腫1例,頭蓋咽頭腫1例,血管芽腫1例,上衣下腫2例,脈絡叢乳頭腫1例,脈絡叢嚢胞1例,鞍内くも膜嚢胞2例,不明1例.経過観察期間中央値10ヵ月(1-132ヵ月).これらの症例検討より高齢者における神経内視鏡の有用性,安全性を検討した.【結果】軟性鏡または硬性鏡により以下の経脳室的神経内視鏡手術,内視鏡下第三脳室開窓術(ETV)8例,内視鏡下腫瘍生検又は摘出術13例,内視鏡下嚢胞開窓術5例が行われた.結節性病変を持つ嚢胞性病変の一例にて生検術が不可能であった1例を除いて18例において,計画した手技が可能であった.術後追加治療として悪性腫瘍10例に対して,全脳照射4例,定位照射2例,テモゾロマイド2例,大量メソトレキセート3例を,良性疾患8例に対して,脳室腹腔短絡管術1例,拡大経鼻下垂体手術2例を要した.手術合併症として,手術30日以内の死亡例なし,一過性硬膜下水腫1例,慢性硬膜下血腫2例(保存的に改善),シースに伴う脳内血腫1例,尿崩症1例を認めたが重篤な合併症は認められなかった.【まとめ】本シリーズにおける神経内視鏡の有効性として,急性水頭症に対する準緊急的ETVによる神経症状の早期改善,悪性腫瘍に対する早期病理診断と早期補助療法(定位放射線治療等)への移行によるADLの維持,良性疾患に対する低侵襲治療での治癒の可能性が挙げられた.

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