第16回日本神経内視鏡学会 抄録
The 16th Annual Meeting of the Japanese Society for Neuroendoscopy

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第2日目、12月5日(土)A 会場(3階 メインホール) 8:30〜9:50

シンポジウム 3: 内視鏡手術は顕微鏡手術を凌駕したか: 下垂体手術

座長: 佐伯直勝、喜多村孝幸

2A-S3-3

下垂体腺腫に対する経鼻術における顕微鏡法と内視鏡法の比較
Comparison between microscopic- and endoscopic transsphenoidal surgery for pituitary adenomas

大山健一 (OYAMA Kenichi)、山田正三、福原紀章、中冨浩文 1、臼井雅昭 1

虎の門病院 間脳下垂体外科、虎の門病院 脳神経外科 1

当科が設立された2005年4月以降の経蝶形骨洞手術症例は1303例であり、大多数の症例は顕微鏡法にて行っている。その際適宜内視鏡支援により、顕微鏡での死角となる部位の観察および摘出を行うことで、十分な腫瘍の摘出が可能である。一方で内視鏡単独手術は37例のみに対して行い、その内の19症例は海綿静脈洞外側浸潤を伴うような巨大下垂体腺腫に対する内視鏡単独拡大手術であった。下垂体腺腫に対する顕微鏡法による経鼻術は元来低侵襲な手術であり、内視鏡法により低侵襲が高まったとは必ずしも言えず、症例によっては内視鏡法においてむしろ鼻内操作における侵襲が大きくなる。腫瘍の摘出度に関しても顕微鏡法と内視鏡法とで大きな差異はないが、内視鏡使用により摘出範囲は広がる。また内視鏡下拡大手術を行うことで、顕微鏡法と比し海綿静脈洞外側部腫瘍等の摘出範囲は更に拡がるが、薬物療法や放射線療法によりコントロール良好な症例も多く、適応に関しての吟味が必要であると言える。髄液漏閉鎖に関しては顕微鏡法によるwatertightな硬膜形成が確実であるが、内視鏡下に同様な硬膜閉鎖を行うことは現状では行えておらず、それに代わる方法として有茎粘膜弁による閉鎖を行っているが、やや不確実な方法であることは否めない。(結論)下垂体腺腫に対する経鼻術においては顕微鏡法と内視鏡法とでそれぞれに利点・欠点があり、症例により適宜両者を使い分けることで、最大限の治療効果が期待できると考える。

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